赤城乳業の人気シリーズ「ガリガリ君」のパッケージに描かれているマスコットキャラクターについて、食べ方の豪快さを指摘する投稿がツイッターを笑いの渦に巻き込んでいる。
投稿には「全然気にしてなかったけど凄いデザイン」「やんちゃな小学生そのものだった(笑)」といった声が寄せられている。同社に制作意図を聞いた。
「次からガリガリ君にばっか注目しちゃう」
ガリガリ君は1981年に誕生したロングセラー商品だ。パッケージは基本的に、同名の小学生キャラと各種フレーバーをモチーフにした絵が描かれている。
なかにはキャラが口に入れた飲み物やくわえた果物を見せびらかしたり、食べ物をパンチする、指に突き刺す、またプリンをスプーンですくっているのに残りの方を皿から口に流し込む、といった奔放な食べ方も散見される。
このような食べ方についてツイッターで2022年9月15日に取り上げられ、話題になった。商品ごとにキャラの行儀が悪い点を書き起こしたネタで、画像で披露している。
投稿は13万2000件超の「いいね」を集め、「文字にしたらやんちゃな小学生そのものだった(笑)」「全然気にしてなかったけど凄いデザインだなwwww」「次買う時からガリガリ君にばっか注目しちゃうわ!」などと楽しまれている。
赤城乳業・マーケティング部の担当者は16日、前提として、ガリガリ君はフレーバーごと3種類のパッケージを展開しているとJ-CASTニュースの取材に説明した。そのうえで制作意図を明かす。
「これはガリガリ君のテーマである『おいしい・たのしい・うれしい』をパッケージで表現しており、お客さまに選ぶ楽しさを味わっていただきたいという思いが込められています」
氷をかじる擬音「ガリガリ」をもとに、当時専務だった現在の会長が「君」を付け足す妙案を出した結果、誕生したというガリガリ君。キャラは「青空の下で元気に遊ぶわんぱくなガキ大将」をイメージしている。
先のツイートを知っていたという担当者は、次のように反響を受け止めた。
「ガリガリ君をはじめ、赤城乳業の商品は企業メッセージでもある『あそびましょ。』の考え方を大切にしています。お客様からも『あそんでいる、楽しんでいる』と捉えていただき、大変光栄に感じております」
2000年ごろにキャラデザ転換、「田舎臭さ」を改善
ガリガリ君はマルチパックを含むシリーズ全体で月に1品ほど新作を出しており、これまで160種類以上のフレーバーを発売してきた。定番のソーダ味のほか、梨や九州みかんなどが人気だという。
公式サイトには過去に発売された味を見ることができる「フレーバー図鑑」というページがある。年代順に辿っていくと、2000年を境に、キャラの絵柄が平面的な表現から現行に近い立体感のある形へ大きく変更されているようすだ。
担当者によると、パッケージに関する市場調査がきっかけになったといい、
「特に若い女性からは『田舎臭い』『歯ぐきが汚く見える』『レジに持っていくのが恥ずかしい』などの意見があり、何とかして田舎臭さを改善しようという考えから20周年にあたるタイミングでCGのガリガリ君へ刷新しました」
と経緯を伝える。ちなみに初期のガリガリ君は「絵が得意な社員が描いたそうです」。リニューアル時期からは決まったデザイナーが担当するようになったという。
担当者は「これからもパッケージ含めて、皆さまに楽しんでいただけるようなガリガリ君を販売していきますので、今後の商品もぜひ楽しみにしていてください」と呼びかけた。