ニトリがなぜ東京ゲームショウに出展? 初挑戦にSNSで驚き続出...狙いを聞く

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   現在開催している世界最大級のゲーム見本市「東京ゲームショウ 2022」に、家具・日用品大手「ニトリ」が初出展している。

   SNSでは非ゲーム事業者の予期せぬ"出現"に驚く反応が少なくないが、実はゲーム周辺市場に参入していた。同社に出展の経緯を聞いた。

  • 実際のブース
    実際のブース
  • ニトリゲーミングルームコーディネート
    ニトリゲーミングルームコーディネート
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2019年秋に参入していた

   2022年9月15日から18日まで開催している東京ゲームショウ(幕張メッセ=千葉市)に、ニトリが初となる出展を果たした。

   ブースには、ゲーム部屋を模した白と黒の2つのモデルルームが展示されている。並べられた机、イス、モニター台、棚は、いずれもパソコンゲーム利用者向けの「ゲーミング商品」だ。

   ニトリ広報は16日、J-CASTニュースの取材に、ゲーミング商品の販売を広く知ってもらうために出展を決めたと話す。

   同社は2019年秋ごろ、eスポーツの盛り上がりや関連商品の需要の高まりを受け、新たにゲーミング市場に参入した。

   畑違いとも思えるが、企業理念である「住まいの豊かさを世界の人々に提供する」に合致し、「日々、お客様の暮らしを豊かにできればとお部屋の不平・不満を解決する商品をご提供しています。ゲームをされている方の環境もより快適にできればと考えました」とする。

先行商品との違いは?

   ターゲットは、先行企業との差別化を図るためゲームのライトユーザーに設定した。

   コンサルティング大手・アクセンチュアの調査によると、2021年の全世界の推定ゲームプレーヤーは27億人で、ゲーム歴が4年以下の「新規ゲームプレーヤー」が業界の成長を後押ししている。女性(46%)、男性(52%)はほぼ同程度で、こうしたライトゲーマーが今後数年間で4億人増えると見込んでいる。

   ニトリのゲーミング商品は手ごろな価格帯が特徴で、これまでに、長時間座っても疲れにくい「ゲーミングチェア」(税込2万4900円~)や、天板の広さが特徴の「ゲーミングデスク」(1万4900円)、ゲーミングモニター台(2490円)など10点以上を展開している。

   コーディネートの提案力も武器にする。黒を基調としたデザインでブランド全体に統一感を持たせ、ゲーミング家具一式を買い揃えられるようにした。主要アイテムをまとめた「ゲーミングルームセット」は8万7180円で販売する。女性を意識した白パターンも用意している。

「ゲーミングアイテム以外にも、家具や収納用品、インテリアも含めて一式が揃い、よりおうち時間を充実していただけます」(広報)

   市場拡大により、家具を主力事業とする競合も次々と現れている。オフィス家具大手の「オカムラ」は21年、eスポーツ専用の家具ブランド「STRIKER」の販売を始めた。

   スウェーデン家具大手のイケアも同じ年、パソコンメーカー「ASUS」のゲーミングブランド「ROG」と手を組み、参入を果たした。東京ゲームショウ2021にも出展している。

   ニトリは今後、ラインアップの拡充やコーディネートのさらなる提案を図るとする。

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