セブンのATMでお金下ろす時の音が「お金ないでしょ」に聞こえる――。とある利用者が投稿したこんなツイートに対し、セブン銀行公式ツイッターが2022年9月13日に新型ATMの操作音を変更したと報告した。
発端となったユーザーの投稿は21年11月のもの。半年以上を経ての改善報告リプライが、SNS上で注目を集めている。
セブン銀行(東京都千代田区)は9月14日、J-CASTニュースの取材に対し、操作音を変更した経緯について、「当初のコンセプトである『心地よい取引体験』に沿うような取引音を再検討する必要があると判断し、プロジェクトが立ち上がり今回の変更に至りました」と説明している。
9月7日から一部ATMで操作音を変更
セブン銀行は13日、操作音が「お金ないでしょ」と聞こえると伝えたユーザーに向けて、「約10ヶ月ほど前にはなりますが、当社ATMに関するツイートを受け、新型ATMの操作音を変更しました!」とリプライで報告した。
この利用者は同日、「嘘だろ?」と驚きの声を上げつつ、同社からのリプライをツイッターで紹介。この投稿は、14日19時までに3万6000件以上のリツイートや18万7000件のいいねを集めるなど大きな話題になった。
セブン銀行の対応に対し、SNS上では「神対応すぎる。すごい」「日本のセブンはやはり素晴らしい」など絶賛する声が上がっている。
同社は14日、取材に対し、新しい操作音は22年9月7日から聞くことができると明かした。
首都圏を中心に約1万2000台展開されている「新型ATM」では、14日の時点で旧サウンドを聞くことができないという。一方、全国に設置されている「第3世代ATM」では変更されていないとしている。
「『心地よい取引体験』に沿うような取引音を再検討する必要がある」
セブン銀行が2019年にリリースした新型ATMは、「安心・安全を追求し、利便性の高い機能を搭載した上で、さらにお客さまに心地よい取引体験を届けたい」という思いから、筐体デザインや取引音、デザインにこだわりを詰め込んだという。
リリース時に採用した取引音については、「心地よい」といった声が寄せられていた一方で、今回話題になった投稿者のように、「聞くと悲しくなる」といった意見もSNS等で上がっていたという。
こうした声を受け、同社のSNS担当者が22年1月にATM開発部署に共有し、「当初のコンセプトである『心地よい取引体験』に沿うような取引音を再検討する必要があると判断し、プロジェクトが立ち上がり今回の変更に至りました」と、操作が変更された経緯について述べた。
今回変更されたのは、入出金時に紙幣やカード、明細票を出す際のサウンドだ。ピアノ単音で「落ち着き/心地よさ」を重視した従来のサウンドコンセプトから、利用者が気持ちよく取引できるような明るい音調に変更された。また「心地よさ」のブラッシュアップのために反響音が少し加わっているという。
同社は「今後もお気づきの点はぜひご意見をお寄せいただき、さらなる改善に生かしてまいりたいと考えています」と話している。