昆虫のカゲロウが神奈川県内で大量発生し、路上にも積もっている様子を撮った動画がツイッターに投稿され、驚きの声が上がっている。
電灯に照らされる中で、真っ白な虫が無数に飛び回り、道路にも、雪のように積もっている。
相模川水系の川から、幼虫が大量に羽化したか
その中を車が次々に走って行くが、ハンドル操作を誤れば、スリップしそうなほどだ。
この12秒の動画は、2022年9月13日20時過ぎに「これ雨でも雪でもなく虫」などの紹介文とともにツイッターに投稿された。
投稿者は、前日から大量に発生しており、バイクが何台か転倒していたのを目撃したと明かした。うち1人は動けなくなって、救急車で病院に運ばれたという。虫は、数時間のうちに死んでいたともした。
動画は、200万回以上再生されており、リツイートされて拡散している。
ツイッターでは、「さすがにこれはキツイ、、」「なにこれ異常気象?」「虫は苦手なので、これに遭遇したらパニックになる」といった声が上がっていた。
神奈川県相模原市の緑土木事務所城山班は14日、J-CASTニュースの取材に対し、この動画の場所は、同市緑区小倉の県道だと答えた。
「13日の夜10時半ごろに現場に行ったときは、カゲロウは、もう飛んでいませんでした。すでに踏み固められていて、積もっていた厚さは1センチぐらいだったと思います。11日から飛んでいると聞いていますが、13日が特に酷かったようですね」
カゲロウは、約30メートルの長さにわたって県道に積もっていたという。県道は近くで、相模川との合流地点そばの串川にかかっており、カゲロウは、川に生息する幼虫から大量に羽化したとみられるとしている。
相模原市「川の水がきれいになったからでは」
種類ははっきりしないというが、全国各地で大量発生が報じられている「オオシロカゲロウ」の可能性があるようだ。
土木事務所や報道によると、カゲロウは、鳥などに捕食される確率を下げながら、自らの子孫を残そうと、この時期に一斉に羽化する。成虫は、2センチぐらいで、交尾・産卵を経て、数時間のうちに死んでしまう。
ここ7、8年では、今回の県道の場所で大量発生が見られたことはないという。では、一体なぜカゲロウが大量発生したのだろうか。
「カゲロウは、きれいな所にしか棲めないため、生き物指標にされています。水質が改善されて、水がきれいになったからではないでしょうか」
カゲロウについては、県道を管理している土木事務所の職員3人が出て、スリップしないように、スコップで削り取ったり、電動装置ブロワーの風で吹き飛ばしたりしたという。事故防止のため、道を狭めて車が減速するように、道の端にカラーコーンを設置したとしている。
相模原市の北消防署城山分署は9月14日、同市緑区小倉の県道現場に13日20時ごろに救急車が出動したと取材に答えた。
(J-CASTニュース編集部 野口博之)
これ雨でも雪でもなくて虫
— ろっぴー (@Raccoon_dog99) September 13, 2022
昨日より大量で外出られない pic.twitter.com/5L4FuEGpBI