フリーアナウンサーの古舘伊知郎氏(67)が2022年9月13日にユーチューブチャンネルを更新。文春オンラインが報じたプロ野球巨人・坂本勇人(33)の中絶トラブルに言及し、一部メディアの報道姿勢に疑問を投げかけた。
「テレビ新聞は全スルーの事実」
文春オンラインが22年9月10日に配信した記事によると、坂本は肉体関係を持った20代女性から妊娠したことを打ち明けられた際、「おろすならおろすで早い方がいいやろ?」などと中絶を望むような言葉をかけたという。精神的に追い詰められた女性は自殺未遂を起こしたという。
巨人は文春の取材に対して当事者の女性には坂本からお詫びし、互いの代理人弁護士を通じて示談したと回答。示談後に女性から複数回連絡があり、弁護士間で再度協議して本人同士が直接やり取りしないよう申し合わせたとも答えている。
動画は文春報道をベースに古舘氏が独自の視点から持論を展開し、「巨人軍、坂本勇人選手の女性報道。古舘が物言う!テレビ新聞は全スルーの事実。マスコミ報道の信用問題」とのタイトルで公開された。
古舘氏は「野球選手として良識を求めるのならば野球選手じゃないお笑い芸人の人がちょっと何かすると不倫とか。ちょっと女性に対して失礼なことをすると大騒ぎになって番組全部降ろされる。大アウトでしょ」と指摘。東京・銀座のクラブでホステスに対し性加害に及んでいたと「週刊新潮」に報じられた俳優の香川照之さんと比較した。
「なんで香川照之さんがどんどん(テレビ番組を)降りないといけないの?ひどいことをやったから降りるんでしょ。だったら今度のことだって俺はそれ以上だと思うよ。中絶にまつわることとかで言わせてもらえば」
「記者会見を開くなりみそぎをするなりきっちり」
さらに「文春が書いた事が全て事実ならば人を傷つけているのだから。男、女関係ない。ものすごい勢いで人を傷つけているわけだし。妊娠を巡ることもそうだし、これは記者会見を開くなりみそぎをするなりきっちり。裏でどのような動きがあるのか知らないけどA子さんという方に対してもっともっと償いをやらないといけない。ここを逃げちゃいけないと思います」と訴えた。
そして、今回の文春報道に対する各メディアの反応に疑問を投げかけ、スポーツ紙やテレビ局など一部メディアの在り方について言及した。
「なんでスポーツ紙が、僕の知っている限りではこれのご乱行を書かないんですか?他の芸能人は書くのに僕が知っている限り全然書いてないんじゃない?なんでスポーツ選手で一流の選手だとそれこそ区分けして書かないんですか?三流の選手ならよくネタにしたことないですか?現役を退きかけているような三流、四流なら書くのになんでジャイアンツのトップ、キャプテンをやっているすごいスター選手だと系列が別なところであってもスポーツ紙って書かないんですか?」
厳しい論調で追及した古舘氏は、テレビのワイドショーでも自身の知る限り坂本の中絶トラブルについて触れていないと指摘し、一部スター選手がメディアによって守られるべきではないとの見解を示した。
「俺はもう時代は違うんだと思う。こういう職業で俳優だから、お笑い芸人だから、タレントだから報じていいんだ。断罪させるんだ。一部スタープレイヤーのスポーツアスリートは守られるんだ。そんな区分けは絶対ダメで、何をやったか、人をひとりどう傷つけたのかとか。それに対しては償わなければいけないことと、お互い様だったから償わなくていいよねとか。傷をつけてないのだったらお互い合意の上だということが絶対にある。そこを変にこの人なら守る。このジャンルの人なら守って、このジャンルの人守らないというのはおかしい」
坂本は中絶トラブルが報じられた後も試合に出場し続けており、11日の広島戦では4打数3安打、13日のヤクルト戦では5打数2安打を記録している。