パ・リーグの優勝争いが大混戦となっている。
2022年9月9日現在、首位・ソフトバンクから3位・オリックスまで0ゲーム差と勝率の差でひしめき合い、4位・楽天が2.5ゲーム差で追いかける。5位・ロッテも5ゲーム差とまだまだ望みがある。
日ハム戦は「正直やりにくい」
「ソフトバンク、西武の勢いに陰りが見えてきた。どのチームも混戦を抜け出す決め手に欠くため、最後までもつれると思います。カギを握るのは最下位に沈む日本ハムです。ある球団の首脳陣が『日本ハムはプレッシャーがなく伸び伸びとプレーする。正直やりにくい』と漏らしていました。
日本ハムに取りこぼすと精神的ダメージが大きい。シーズン最終盤で相手に関係なく勝ち続けなければいけませんが、日本ハムに負けたチームは脱落していくでしょう」(スポーツ紙デスク)
50勝72敗3分で最下位の日本ハムだが、大胆な采配を連発するBIGBOSSこと新庄剛志監督のもと、若手中心で発展途上のチームは試合を積み重ねることで力をつけている。
先発陣を見ると上沢直之、伊藤大海、加藤貴之、ポンセと力のある投手がそろっている。不安定な救援陣と貧打がネックだが、中軸を担う近藤健介、松本剛に回せば得点が入る雰囲気が漂っている。
9月は4勝2敗...ペナントを掻き回す
9月に入って4勝2敗。楽天に2勝1敗と勝ち越すと、オリックスにも2連勝。8日のロッテ戦(ZOZOマリン)は2-10の大敗だったが、試合は紙一重の内容だった。来日初先発のメネズは5回まで無安打無失点の快投。その後に2点をリードされたが、8回に同点に追いつく執念を見せている。その直後に8失点と崩れたが、チームの状態は決して悪くない。
カード別の成績では、首位・ソフトバンクに11勝12敗1分、2位・西武に9勝11敗1分とほぼ互角の戦いを演じている。今後の日程を見ると、ソフトバンク戦が1試合、西武戦が4試合、オリックス戦が2試合、楽天戦が3試合、ロッテ戦が最多の9試合残っている。混パで日本ハムの戦いぶりがペナントレースの行方を大きく左右するかもしれない。(中町顕吾)