英女王エリザベス2世が、2022年9月8日夕(現地時間)に96歳で亡くなった。一方、死去が伝えられた約3時間半前には、英公共放送局・BBCのキャスターが、女王が死去したことをツイッターに投稿し、その後「誤報」だったとして謝罪していた。
英米メディアから厳しい指摘
ツイートしたのは、BBCキャスター兼特派員のヤルダ・ハキム氏。現地時間15時7分に「BREAKING: Queen Elizabeth II has died aged 96. Buckingham Palace has announced.(速報:エリザベス女王が96歳で亡くなったと、バッキンガム宮殿が伝えました)」と投稿したが、すぐに削除している。
その後、15時19分に「I tweeted that there had been an announcement about the death of the Queen. This was incorrect, there has been no announcement, and so I have deleted the tweet. I apologise.(女王の訃報があったと投稿しましたが、これは誤りであり、発表はなかったためツイートを削除しました。申し訳ありませんでした)」とツイッターで謝罪した。
エリザベス女王の訃報が各メディアから伝えられたのは18時30分頃だった。
米大衆紙ニューヨークポスト電子版は8日、女王の訃報が伝えられる前に「BBC特派員が女王死亡を誤報、ツイッターに衝撃走る」(編集部和訳、以下同)と題した記事を配信。「ツイッターではこの時期尚早な報道に対して、ハキム氏を非難する声が相次いだ。『発表がないのに、発表があったとツイートするのはどうなんだ』『恥を知れ』と批判する声もあった」と投稿に対するユーザーの声を紹介している。
また、英高級紙ガーディアンは8日、女王の訃報が伝えられた後の記事で、かつて15年にもBBCのジャーナリストが、訃報に備えた訓練と本番を間違えて「女王が亡くなった」とツイッターに投稿した事例を引き合いに出し、「またもや一部のジャーナリストが早とちりし、誤った発表がソーシャルメディア上で広まりました。BBCワールドニュースの国際ニュース番組『インパクト』の司会を務めるヤルダ・ハキムは、当初、女王が亡くなったと発表があったと投稿した後、謝罪のツイートをしました」と伝えた。