朝倉未来VSメイウェザー、フリーウエイトの影響は「軽微」 識者が指摘する理由

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   格闘技イベント「超RIZIN+RIZIN.38」が2022年9月25日にさいたまスーパーアリーナで開催される。格闘家でユーチューバーの朝倉未来(トライフォース赤坂、30)がプロボクシングの元世界5階級制覇フロイド・メイウェザーJr.(米国、45)とエキシビションマッチを行う。

  • 朝倉未来選手(写真:Motoo Naka/アフロ)
    朝倉未来選手(写真:Motoo Naka/アフロ)
  • 朝倉未来選手(写真:Motoo Naka/アフロ)

「あまりにも体を重くすると危険」

   スポーツ紙などの報道によると、ボクシングルールによる3分3ラウンドで行われ、10オンスのグローブが使用される見込み。体重は制限なしのフリーウエイトで前日計量は行わないという。

   プロボクシング50戦無敗(27KO)を誇るレジェンドに朝倉はどのように立ち向かうのか。3分3ラウンドのボクシングルール、10オンスグローブ、フリーウエイトは両者にどのような影響をもたらすのか。J-CASTニュース編集部はプロボクシング協栄ジムの元会長である金平桂一郎氏(56)に分析してもらった。

   金平氏は今回のルールを踏まえ「フリーウエイトに関しては朝倉選手にとっては朗報な部分と注意しなければいけない所がある」と指摘。朗報とするのは朝倉が過度の減量をせずにベストの体重でリングに上がれることとメイウェザーJr.への「重圧」だという。

   一方で注意しなければならないとするのが過度の体重増加だ。金平氏は「重みで勝負しようと思ってあまりにも体を重くすると危険」とし、「体重を10キロ増やしたからといって10キロ分パンチが強くなるとは思わない。大きい方が優位だからといって体重を増やすのは得策ではない」と述べた。

   朝倉は「RIZIN」MMAルールで主に66キロでリングに上がっており、スポーツ紙などの報道によると通常は76キロを超えるという。9月6日に更新したツイッターには「体重を75くらいにしよう」「減量は嫌いだけど悪くない」などのコメントを連続で投稿した。

   対するメイウェザーJr.は現役時代、最も重い階級で戦ったのがスーパーウエルター級(69.8キロ)。引退試合となった17年8月のコナー・マクレガー戦の前日計量は67.8キロだった。18年大みそかに那須川天心(24)とエキシビションマッチを行った際には66.7キロで計量をパス。62.1キロの那須川と4.6キロの差があった。

「ちょっとしたタイミングですごいカウンターを」

   フリーウエイトはコンディション作りなど朝倉にプラスに作用する効果があるとする一方でエキシビションマッチへの影響は「軽微」だと指摘。ひとつの理由として3分3ラウンドの短期決戦であることを挙げた。

「長いラウンドならば別ですが、朝倉選手にとってフリーウエイトがリング上で大きくはプラスにならないでしょう。スピードでは元々メイウェザーが勝っている。3ラウンド限定ならば、メイウェザーにはまだまだスピードもテクニックもあるので侮れない。3ラウンドですからいくら体格差があってもパンチが当たらないと意味がありません」

ボクシングルール3分3ラウンドで行われた那須川とのエキシビションマッチは、4.6キロの体重差が考慮され、メイウェザーJr.は10オンス、那須川は8オンスのグローブを使用。結果、メイウェザーJr.は那須川のパンチをまともに受けることなく1回に3度のダウンを奪い1回TKO勝利を収めた。

   金平氏はメイウェザーJr.のこれまでのボクシングスタイルから「打ち気で来ることはないと思う」とディフェンシブに来ると予想しつつ「ちょっとしたタイミングですごいカウンターを打ってくるのでそれは気を付けないといけない。10オンスだからといって大丈夫というものでもない」と注意を促した。

   そして「朝倉選手とそもそものボクシングの素養が違うわけで、年を取ったとはいえあの体つきを見れば分かるが、継続的に練習をしていると思う。引きこもって全く何もしない状況でちょっと動いたら息が上がるような状態ではない。そこはきっちり仕上げてくるのがメイウェザー。3ラウンドのエキシビションマッチで何か効かされるという事はないと思う」と持論を展開した。

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