バスケットボール女子Wリーグ・富士通レッドウェーブ所属のオコエ桃仁花選手が2022年9月7日、インスタグラムのストーリーズで、自身に対する人種差別のダイレクトメッセージ(DM)を送られたことを明かした。
「もう、心が麻痺するくらい 慣れたよ」
桃仁花選手は、日本人の母とナイジェリア人の父を持つバスケットボール選手。兄はプロ野球・東北楽天ゴールデンイーグルスのオコエ瑠偉選手だ。
桃仁花選手は7日、DMのスクリーンショットをストーリーズで公開した。アイコン未設定のアカウントから「黒人の癖にまじできもいね。1日中考えたんだけど、なにがあったらアフリカの黒人と結婚する日本人女性がいるのか理解できないんだわ」などとメッセージが送られている。
桃仁花選手は「こんなのよくくるけど もう、心が麻痺するくらい 慣れたよ」とのコメントを添えた。
兄の瑠偉選手は7日、この投稿に反応し、ストーリーズで「こういうのね」と自身のもとにも人種差別DMが届いていることを明かした。桃仁花選手に届いたものとは別のアカウントから「なぜ顔を洗わない!? 黒ペンキついたまま。だから いつまでも二軍(笑)」などとするメッセージが寄せられていた。
桃仁花選手は瑠偉選手のストーリーズを引用し、「ほんと、こういうの」と投稿。続いて差別に関する胸中をつづった。
「無視しろ、かまうな、相手にすんなよ。でも私たちがこのようなDMが日常的によく、送られてくるのが現状です これからの子供たちにそんな思いをしてほしくない。自分のためではなく、これからの多国籍を持つ子供たちが同じ思いをしないために発信してます」
桃仁花選手はツイッターでも同様の被害を訴えている。
バスケットボールBリーグ・群馬クレインサンダーズの八村阿蓮選手は7日、桃仁花選手のツイートを引用し「1日中考えてこんなくだらない事しか思いつかないって、、、このような誹謗中傷を無視することは簡単だけど、僕たちが日常生活で受けているこの現状を発信することはとても大事なことだと思います」とした。阿蓮選手はベナン人の父と日本人の母との間に生まれた。
阿蓮選手は2021年5月、桃仁花選手・瑠偉選手兄妹は20年6月にもそれぞれ、SNSで人種差別被害について明かしている。
もう心が麻痺するくらい、慣れたよ。 pic.twitter.com/cksJZUoZMp
— オコエ桃仁花 Monica Okoye (@okoyemoni) September 7, 2022