米の投球分析家、ロブ・フリードマン氏が公開した大谷翔平のピッチング動画が、日米で驚きをもって受け止められている。
100マイルシンカー、魔球を見て取得?
2022年9月4日のアストロズ戦で、約100マイル(約161キロ)の新球シンカーを披露した大谷。米誌「タイム」が6月に公開したインタビュー動画では、大谷は持ち球に「ストレート、スプリット、スライダー、カット、カーブ」の5球種を挙げ、「シンカーはない」と話していた。
フリードマン氏は5日にツイッターで「翔平が開発中の100マイルシンカーはとても簡単です」と書き込み、9月1日のヤンキース戦で守護神クレイ・ホームズと対峙した大谷の映像を投稿した。
ホームズは変化量の大きい魔球シンカーを連投し、約100マイルを記録した場面では大谷が顔を歪めて仰天していた。
「100マイルのシンカー?面白い。次の先発でやってみよう」と心の内をユーモラスに想像した字幕が表示されると、4日のアストロズ戦で大谷が同じく100マイルのシンカーを投げるシーンに転換した。
8月中旬にシンカー自体は投げており、参考にしたかは定かではないが、日米の視聴者からは「ほんとこんな感じに思えるものね。天才」「自分も100マイルのシンカーをものにしちゃった 凄すぎる」と感嘆が寄せられた。
アナリストのデビッド・アドラー氏がMLB公式サイトに寄稿した記事によれば、大谷のシンカーはストレート(4シーム)と比べて次の特徴がある。
4シーム:平均156キロ/2220回転/落差37センチ/8センチの変化
シンカー:平均157キロ/1994回転/落差54センチ/40センチの変化
大谷のシンカーは、メジャーリーガーの同球種(同様の速度とリリースポイントで投げられたシンカー)よりも8センチ多く落ち、3センチ多く変化しているという。
アドラー氏は、シンカー習得は「大谷にとって多くの意味をなします」と投球の幅が広がると絶賛。特に逆方向に変化するスライダーとのコンビネーションは有効で、「2つの球種は(投球後、同じ位置から)76センチずれることにあります」と指摘した。
Pitch Design 101: Shohei developing his 100 mph Sinker.
— Rob Friedman (@PitchingNinja) September 4, 2022
It's that easy. pic.twitter.com/ddB5k9qLC8