早めの加工と目視の確認が大事
農林水産省はアニサキスによる食中毒の予防策として、鮮魚を丸ごと持ち帰る際は、氷や保冷剤でよく冷やし、すみやかに内臓を取り除くようウェブページで案内している。マイナス20℃で24時間以上の冷凍が有効だという。
家庭用冷凍庫は約-18℃と温度が高めに設定されている場合もあり、開け閉めがある事から必ずしも上記条件と一致しないが、J-CASTニュースが話を聞いた水産関係者によると、7日ほど冷凍すれば少なからず予防に効果があるという。
シロザケの旬となる秋には生筋子の流通が多くなる。イクラの醤油漬けを手作りする要点を、一般社団法人大日本水産会・魚食普及推進センターの公式サイトがアニサキスへの注意喚起と併せて29日の記事で紹介している。
形状の異なるイクラとアニサキスは見分けやすいとし、安全に食べるため、しっかり目視で確認して除去するよう呼びかけている。
具体的な手順は、まず約50~60℃の湯を準備。1%ほどの塩を加え、浸透圧で破けにくい状態にしてから、筋子を入れてゆっくり混ぜる。イクラを繋ぎ止めている膜や筋が縮むので取り除く。
この段階でアニサキスがいたとしても「膜やスジと一緒に流してしまえば心配ありません」。また湯でイクラが白く変色しても、味付けの段階で透明に戻るという。
湯を変えて4~5回繰り返し、粒だけが残るまで続ける。好みの味付けをしたあとは、数日以内に食べ切るよう推奨している。
(5日17時追記)魚食普及推進センターは9月5日、情報を加筆した記事を改めて公開。新しい記事にはより効率的だとする手法も掲載されている。一例としては、生筋子を網に押し当ててイクラを繋ぎ止めている膜や血管を取り除き、約1〜3%の塩水で細かな膜やぬめりを洗ったのち、粒だけを70℃の湯で1分ほど泳がせて氷水で締めるとある。
今までイクラは気にしてなかったんだけど、いるんだね...
— じゅん (@jun__1998) August 25, 2022
1回冷凍した方がいいですね pic.twitter.com/u4Xpu9lR8k