「数分目を離した隙に...」2歳息子がボタン電池誤飲 即搬送も緊急入院、リスク伝えた母親体験談に注目

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消費者庁「コイン形の電池は、食道に引っかかりやすい」

   ボタン電池の誤飲事故は、幼い子供を中心に毎年のように起きている。

   消費者庁によると、国民生活センターとの共同事業に参加する27医療機関では、2015~19年に子供がこの事故で受診したケースは計124件あり、誤飲した疑いを含めると242件が報告されている。うち210件は軽症というが、32件で重症を含めた入院のケースだった。

   死亡例も報告されており、04年には1歳3か月の男児が誤飲して1日後に電池を摘出したが、2週間後に合併症を引き起こして亡くなっている。

   政府も、誤飲事故に注意を呼びかけており、政府広報オンラインの20年8月5日付記事「ボタン電池や医薬品、タバコなど子供の誤飲事故にご注意を!」では、誤飲事故のうち危険性が特に高いものがボタン電池だとした。

   子供が誤飲した場合について、食道の内壁に張り付くと、電気分解でタンパク質を溶かす性質を持つアルカリ性の液体ができ、接触した粘膜に化学やけどを引き起こして、食道や胃の壁を短時間で傷つけると説明した。また、電池が胃に達すると、胃酸で腐食し、中身の電解液が漏れ出す恐れがあるとしている。

   ボタン電池について、消費者庁の消費者安全課は8月30日、取材に対し、次のようなリスクを明かした。

「子供は、口の大きさから3センチ以下のものは誤飲する可能性があり、コイン形の電池ですと食道に引っかかることは十分に考えられます。化学やけどでもし穴が開いたとすると、時間が経つと重症化しますので、非常に危険ですね。胃に入れば、胃酸で電池が解けてアルカリ性の液体が漏れる可能性があります。誤飲したら早く対処しないと、食道や胃の壁を傷つけてしまいます」

(J-CASTニュース編集部 野口博之)

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