大手回転すしチェーン「スシロー」を運営するあきんどスシロー(大阪市吹田市)は、一部週刊誌で報じられ物議を醸しているマグロの偽装疑惑について、2022年8月31日に公式サイト上で見解を公開した。
記事で報じられたマグロの偽装は否定したものの、「鉄火巻」に使用しているマグロの種類について利用客に誤った説明を行っていたとし、「お詫び申し上げます」と謝罪した。
「鉄火巻」の魚種めぐり騒動に
物議を醸しているのは「デイリー新潮」が8月31日に報じた「スシローの悪質な『マグロ偽装』疑惑 DNA調査を行うと『喧伝されているのとは違うマグロが』」と題した記事。
テレビ番組で「スシローは味が濃厚なメバチマグロのみを使用している」と伝えられているのを見た「回転ずし業界に詳しい関係者」が、実際にスシローで鉄火巻を食べたところ「味が薄いように感じた」との感想を抱いた。関係者がスシロー側に問い合わせたところ、「鉄火巻にはメバチマグロが使用されている」と回答があったとした。
その後、関係者が専門業者に依頼し、複数店舗で提供されていた鉄火巻のマグロのDNA調査を行ったところ、一部店舗でメバチマグロではなくキハダマグロが使われていたと判明。新潮側の取材にスシロー側は社内確認の結果、鉄火巻きの7割にキハダマグロが使われていたとした。
報道を受け、あきんどスシローは「スシローの『まぐろ』を使用した商品に関する一部週刊誌の記事について」と題した文書を公開。問い合わせがあった関係者に対する「鉄火巻にはメバチマグロが使用されている」という回答は誤りだったとして「お詫び申し上げます」と謝罪した。
一方で、「当該記事に記載されているような『悪意』や『悪質』といった意図や、『偽装』といった行為も全くございません」と記事内容を否定している。