運用チームでゴキブリの勉強会
アース製薬広報室は29日、J-CASTニュースの取材に、一連のストーリーの背景に逆転の発想があったとする。
インスタグラム開設は消費財メーカーの中では後発で、「インスタグラムユーザーは20~40代女性が多く、アース製薬のコミュニケーションターゲットと一致しており、年々増加しているため避けては通れない状況になっていました」と課題意識から運用を決めた。
しかし、インスタグラムは写真中心のSNSで、生活者への配慮から表現方法に悩んだ。同社は虫ケア用品のプロモーションで、これまで虫を直接出すことはなかったためだ。「特にゴキブリは見たくない虫の代表格で表現としては出さないことが得策だと考えています」
そこで、「虫を出さないで虫ケア用品を訴求するには、逆転の発想から虫が撮った写真を投稿すれば虫が写ることを抑え、かつ虫を意識できるのではと考えて実施に至りました。ゴキブリ目線にすることで家の中の写真になり、生活の中に溶け込んでいる虫ケア用品以外のモンダミンや温泡など、日用品のラインナップも紹介できると考えました」
「もしもゴキブリがインスタグラムをはじめたら」という設定(運用チームでは「G劇場」と呼ばれる)が固まると、忠実に再現するためにゴキブリの習性を学ぶ勉強会まで実施した。最初は人間の投稿だと思わせ、徐々にゴキブリによる投稿だと分かるよう工夫した。