破れたポスターで「アイドルの表と裏」表現 衝撃ゲーム広告で売上伸長...「ギリギリまで調整」実現までの苦心

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   東京・秋葉原駅に掲示された「破れたポスター」がツイッターで注目を集めている。明るい笑顔の女性アイドルグループが描かれたポスターで、中央部分は破られている。その隙間からは彼女たちの「影の部分」を描いたイラストが露わになる。ゲーム「アイドルマネージャー」の発売を告知する広告だ。

   なぜこのような広告を掲示したのか。J-CASTニュースの取材に、販売を手掛けるPLAYISMサポートチームが応じた。

  • ゲーム「アイドルマネージャー」の発売を告知する広告
    ゲーム「アイドルマネージャー」の発売を告知する広告
  • 「アイドルマネージャー」の広告上面
    「アイドルマネージャー」の広告上面
  • 「アイドルマネージャー」の広告
    「アイドルマネージャー」の広告
  • 実際に掲示された「アイドルマネージャー」の広告
    実際に掲示された「アイドルマネージャー」の広告
  • ゲーム「アイドルマネージャー」のプレイ画面
    ゲーム「アイドルマネージャー」のプレイ画面
  • ゲーム「アイドルマネージャー」のプレイ画面
    ゲーム「アイドルマネージャー」のプレイ画面
  • ゲーム「アイドルマネージャー」のプレイ画面
    ゲーム「アイドルマネージャー」のプレイ画面
  • ゲーム「アイドルマネージャー」のプレイ画面
    ゲーム「アイドルマネージャー」のプレイ画面
  • ゲーム「アイドルマネージャー」のプレイ画面
    ゲーム「アイドルマネージャー」のプレイ画面
  • ゲーム「アイドルマネージャー」のプレイ画面
    ゲーム「アイドルマネージャー」のプレイ画面
  • ゲーム「アイドルマネージャー」のプレイ画面
    ゲーム「アイドルマネージャー」のプレイ画面
  • ゲーム「アイドルマネージャー」の発売を告知する広告
  • 「アイドルマネージャー」の広告上面
  • 「アイドルマネージャー」の広告
  • 実際に掲示された「アイドルマネージャー」の広告
  • ゲーム「アイドルマネージャー」のプレイ画面
  • ゲーム「アイドルマネージャー」のプレイ画面
  • ゲーム「アイドルマネージャー」のプレイ画面
  • ゲーム「アイドルマネージャー」のプレイ画面
  • ゲーム「アイドルマネージャー」のプレイ画面
  • ゲーム「アイドルマネージャー」のプレイ画面
  • ゲーム「アイドルマネージャー」のプレイ画面

「アイドルは、裏があるから面白い」

   「アイドルマネージャー」は21年7月26日に、パソコン向けゲーム配信サービス「Steam」で配信され人気を博した作品。ロシアのインディーズゲームデベロッパー「Glitch Pitch」が開発し、アクティブゲーミングメディア(大阪市)のパブリッシングブランド「PLAYISM」から発売された。キャッチコピーは「どんな手を使ってでも業界をのし上がる、アイドル事務所経営シミュレーション」。

   22年8月25日、ニンテンドースイッチを始めとする家庭用ゲーム機向けにも発売された。ツイッターでは27日、同作の発売を告知する宣伝ポスターが拡散された。実際に破れた立体的な広告に、驚いた人々が見ていくのだという。

   ポスターは上下2枚組。上面は笑顔のイラスト。下面には、睨みつけたり頭を下げたりする不穏なアイドルの姿が描かれている。めくり返った上面の裏側には発売日と「アイドルは、裏があるから面白い」という手書き風のコメントが記されている。

   ポスターを紹介する投稿には約8000件のリツイート、3万3000件の「いいね」を超える大きな反響があり、「ブラックユーモアで面白い」「このゲームやりたいな」といった声が寄せられている。

   取材に対しPLAYISMサポートチームは、破いた広告を掲出した前例がなかったため、破く仕掛けの調整や掲載媒体の許可取りに苦労したと振り返る。

どうやって破くのか

   PLAYISMサポートチームは、破いた広告を掲出した経緯を次のように説明する。

「もともと家庭用ゲーム機向けに新しいメインビジュアルがほしいということでデベロッパーさんからいただいたのが、表舞台では笑っているけど、破れた向こう側、裏では悲しんでいる、みたいなイラストでした。
本作はアイドル事務所を運営するゲームなのですが、CDを出したりライブをしたりしてアイドルを育てていくきらびやかな世界を描く一方で、様々な炎上やスキャンダル、グループの中での諸問題に対応していくアイドルの影の部分も取り込んだ作品ですので、そのビジュアルは本作を表現するにぴったりだと思いました。
ならばいっそ本当に破いたポスターとして掲出できないものかと考えました。それで、破けたところに雑に発売日とか書いていると良いなあと思い、あのようなデザインとなりました」

   破いたポスターを掲出するにあたり、当初は印刷会社に手で破いてほしいと依頼したそうだ。しかし手で綺麗に破くことは難しく、誰が破るのか決めるのも、何回も刷って試すのも難しかった。PLAYISMサポートチームの担当者自ら現地に破りに行くことも検討したという。

   しかし最終的には、まるで破けているかのようにギザギザに型を抜く方法を取った。担当者は「うまく作れてよかったです」と安堵する。

話題になって売り上げも伸びた

   続いて苦労したのが、掲載媒体の許可取りだったそうだ。

「通りかかった方が破けたところを引きちぎっていってしまうかもとか、これは平面物なのか立体物なのかとか、紙の厚みはどうしたらいいのか、だれが貼るのか、どうやって納品するのか...などなど、スケジュールギリギリまで調整事項が多々出てまいりました。もう間に合わないので、まるで破れたようにデザインした一枚ポスターに変更するかという感じに一瞬なったのですが、いややっぱり破けてる方が絶対に面白いから何とかどうにか頼みますということで関係各所に何とかしてもらい、ギリギリ間に合いました」

   ポスターは東京メトロとJR東日本の秋葉原駅構内に掲示されている。JRは9月4日まで、東京メトロでは9月6日までとなる。また9月3日に「秋葉原 P.A.R.M.S」で開催予定のゲーム発売記念ライブにも掲出予定だ。

   ツイッターでポスターが拡散されたことを受け、PLAYISMサポートチームは次のようにコメントした。

「話題になるはずだとデザイナー、印刷会社様、代理店様、掲載媒体様と各所に頑張っていただいたので、大変ホッとしております。おかげさまであれだけバズると売り上げも伸びるものですね」

(J-CASTニュース編集部 瀧川響子)

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