東京・秋葉原駅に掲示された「破れたポスター」がツイッターで注目を集めている。明るい笑顔の女性アイドルグループが描かれたポスターで、中央部分は破られている。その隙間からは彼女たちの「影の部分」を描いたイラストが露わになる。ゲーム「アイドルマネージャー」の発売を告知する広告だ。
なぜこのような広告を掲示したのか。J-CASTニュースの取材に、販売を手掛けるPLAYISMサポートチームが応じた。
「アイドルは、裏があるから面白い」
「アイドルマネージャー」は21年7月26日に、パソコン向けゲーム配信サービス「Steam」で配信され人気を博した作品。ロシアのインディーズゲームデベロッパー「Glitch Pitch」が開発し、アクティブゲーミングメディア(大阪市)のパブリッシングブランド「PLAYISM」から発売された。キャッチコピーは「どんな手を使ってでも業界をのし上がる、アイドル事務所経営シミュレーション」。
22年8月25日、ニンテンドースイッチを始めとする家庭用ゲーム機向けにも発売された。ツイッターでは27日、同作の発売を告知する宣伝ポスターが拡散された。実際に破れた立体的な広告に、驚いた人々が見ていくのだという。
ポスターは上下2枚組。上面は笑顔のイラスト。下面には、睨みつけたり頭を下げたりする不穏なアイドルの姿が描かれている。めくり返った上面の裏側には発売日と「アイドルは、裏があるから面白い」という手書き風のコメントが記されている。
ポスターを紹介する投稿には約8000件のリツイート、3万3000件の「いいね」を超える大きな反響があり、「ブラックユーモアで面白い」「このゲームやりたいな」といった声が寄せられている。
取材に対しPLAYISMサポートチームは、破いた広告を掲出した前例がなかったため、破く仕掛けの調整や掲載媒体の許可取りに苦労したと振り返る。