2022年8月29日のNHK連続テレビ小説「ちむどんどん」で、主人公・暢子(黒島結菜さん)の店で働くことになった矢作((井之脇海さん)の言動が話題になっている。
「最初のうちは、矢作さんとうちの2人だけで」
沖縄の本土復帰50年に合わせて放送されている今作。本島北部「やんばる地域」出身の暢子がふるさとの食に夢をかけ、料理人として成長する姿を描いている。タイトルの「ちむどんどん」は、「心がワクワクすること」を意味する。
※以下、ネタバレを含みます。
沖縄料理店「ちむどんどん」の開店間近。料理人として雇われた矢作は、どんどんメニューの調理法を学び、暢子から「とても頼もしい」と太鼓判を押されるほどだが、冷めた言動は相変わらず。どんな状況下でも定時には帰宅していく様子に周囲は呆気にとられるが、暢子は「だけど、やることはしっかりやってくれていますから」と笑顔でフォローする。
後日、暢子は親しい人を店に集めて試食会を開催。テーブルには琉球時代の宮廷料理から家庭料理までズラリと並ぶ。すると、かつて暢子と矢作が働いていたイタリア料理店「アッラ・フォンターナ」のシェフ・二ツ橋(高嶋政伸さん)が広い店内を見渡しながら「この店構えだと、厨房は2人、ホールと洗い場に1人ずつ、都合4人態勢ですか。あっ、3人かな?」と質問。暢子は「最初のうちは、矢作さんとうちの2人だけで」とホール業務も2人だけで賄おうとしていることを明かすと、矢作は「はぁ!? そんな話聞いてねぇよ」と驚く。
「相手の思いやりの搾取」
周囲の人が「最初からアルバイトを雇ったほうがいいんじゃないですか?」「暢子ちゃんは身重だしね」と心配するが、矢作は「俺はホールも洗い場も一切やらねぇぞ。料理人として雇われたんだから、料理以外は一切」「配膳も接客も会計も全部お前がやれ」と冷たく拒否する。こうした矢作の態度に怒りを覚えた智は、思わず立ち上がり「暢子は妊娠中なんですよ」と一触即発の雰囲気に。慌てた暢子は「分かりました。料理以外のことはお願いしませんから」ととっさに矢作の要求を飲むのだった。
視聴者からは、矢作の態度や言い方はともかく主張にはうなずく声や、暢子に疑問を抱く声があがっている。SNS上では「まるで矢作が我儘みたいだけど、経営者が悪い」「金銭面も仕事も無計画なうえに自分の意思をつきとおしたら何とかなる、みたいなことが多すぎて。 矢作は調理以外の仕事もやってくれるだろう、ってさ。相手の思いやりの搾取がひどくね?」「普通、店の回し方とか鶴見の連中に聞かれる前に従業員である矢作と話しない? してないなら経営者としてズボラ過ぎるし、 敢えてしてないなら気遣いがなさすぎます」「矢作の態度も良くないが、主張はもっとも。暢子の甘さはどうしようもない」などと反響があがっている。