記者会見場も公開
本館から坂を登ると、官邸にたどり着く。建物の中に入ることはできないが、周りを1周でき、窓から食堂や専用美容室の様子を見ることができる。
敷地内の山道を登ると、ソウル市有形文化財の五雲亭(オウンジョン)や、「宝物」に指定されている慶州方形台座石造如来座像にたどりつく。ソウル市民の大半は夏の屋外でもマスクを着用しているが、山道はそれなりに急勾配もあり、「マスクなし」の山登りを楽しむ人が多かった。1968年には北朝鮮のゲリラによる襲撃未遂事件が起き、青瓦台の背後にある北岳山が銃撃戦の現場になった。山道から見える鉄条網や監視ポストは、当時から続く緊張感を物語っている。
記者会見場も公開されている。会見場があるのは「春秋館」という建物で、本館や文在寅(ムン・ジェイン)前大統領が執務した事務棟の「與民館」からは遠く離れている。敷地内を歩いてみることで、青瓦台駐在記者の取材の難しさに思いをはせるのも一興だ。
案内パネルは韓国語のみの説明で、英語や日本語の表示はないため、翻訳アプリを活用するといった工夫が必要だ。