「働いて稼がないといけない」
障害年金をずっと受けられないと考えた時、「手足3本をなくしたのに、両親にお金の面でも苦労をかけてしまうのか」という現実が突き付けられました。事故でどん底になっていたところから、少しずつ前向きになれていたタイミングで、また突き落とされるような現実でした。
入院中、両親は毎日のように病院に来てくれました。病院のスタッフも楽しく接してくれました。それで逆に「僕はみんなに迷惑をかけるために生き残っちゃったのかな」と考えてしまって本当につらかったです。一番追い込まれた時は「死んだ方が良かった」と思っていました。
でも、変えられない現実だからこそ「社会復帰しないといけない。働いて稼がないといけない」という思いが徐々に沸き上がりました。病院で寝ている場合じゃない。受給できない分まで稼げる人間になろうと。マイナスな現実だけど、プラスに解釈するしかありませんでした。
手足を失い、障害年金も受給できない。そうしたショックから立ち直った時、自立を決意しました。人の手を借りず、自力で生活するし、お金も稼ぐんだと。