死去したSHALさん、がん闘病中に「ヘアドネーション」を支援 「私の娘も10代で」「ツイートを見て髪を伸ばし始めた」反響呼ぶ

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「偽善と言われようが、自分で決めたことは必ず。子供たちの役に立ちたい!」

   「闘うために髪を切りました」。その投稿では、がんと宣告されたときに、ヘアドネーションを行ったとして、こう記してあった。美容院とみられる場所で長い髪を切ったときの前後の写真を載せ、その髪を入れたらしい活動団体のジャーダックあての郵便物の写真も出ている。

   SHALさんは、そのちょうど1年後の21年7月13日、ツイッターで次のような報告もしていた。

「一年前、ヘアドネーションをしました。この活動が広まってほしいと今でも思っています。私は二度目のヘアドネーションのために、今髪を伸ばしています。 偽善と言われようが、自分で決めたことは必ず。子供たちの役に立ちたい!」

   ヘアドネーションは、1997年にアメリカで活動団体「Locks of Love」が設立されて始まったとされ、日本では、ジャーダックが2009年から初めて活動を行っている。

   公式サイトの説明などによると、31センチ以上の髪を20~30人分束ねて作り、完成まで3年以上かかるという。15年に俳優の柴咲コウさん(41)がヘアドネーションを行ってから、急速に活動が拡大した。芸能界では、水野美紀さん(48)やベッキーさん(38)らも参加し、いくつか他の活動団体もできて、その輪は全国に広がっている。

   SHALさんがツイッターのトップに固定した投稿は、2万件以上の「いいね」が付いている。その力強い発信に対し、「私の娘も10代でヘアドネーションしました。役に立ってるかな...」「SHALさんのツイートを見て伸ばし始めた髪がもう少しで目標の長さになります」とリプライが送り続けられている。

   実は、SHALさんがヘアドネーションを行ったのは、がんになってからではないようだ。

   SHALさんの兄が8月17日、本人のツイッターに投稿した母親の手記には、次のようにつづられていた。

「腰まで長く伸ばした髪の毛を切った時、何年も切らずに伸ばしていた理由を初めて話してくれました。ヘアドネーションへ寄付したこと、2人分のかつらを作れることをとても喜んでいた娘でしたが、神さまのいたずらなのでしょうか、数ヵ月後に自らも癌であることを知ることになりました」

   手記の最後には、きりりと前を見据えるSHALさんの遺影を写した仏壇の写真が添えられている。

(J-CASTニュース編集部 野口博之)

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