「これは緊急用です」通報ボタン押した「撮り鉄」に車掌注意 撮影のため照明点灯求める...近鉄車内で一体何が

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降車用のドアも開けてほしいと求める

   この男性と車掌とのやり取りをスマホで撮ったとみられる動画は、40万回以上再生されており、様々な意見が寄せられている。

   近鉄の広報部は8月16日、J-CASTニュースの取材に対し、動画が投稿された12日の21時ごろに、男性とのやり取りがあったと認めた。

   広報部によると、名古屋市内の名古屋線・近鉄名古屋駅で、21時4分発の名古屋発津新町行きの急行列車で車内通報装置の赤いボタンが押され、乗務予定の車掌が現場へ駆け付けた。

   車掌がボタンを押した男性に状況を確認したところ、男性は、カメラを持っており、電車の写真を撮りたいため、先頭車両の外側に付いていて夜間に前方を照らすための前照灯を点けてほしいと依頼してきた。運転士がまだ乗っていなかったため、前照灯は点けていなかった。ツイッターでは、車内のライトを消してほしいという依頼があったとされたが、そのような依頼は確認していないとした。

   また、急行列車は、乗車用と降車用のホームに挟まれる形で停車しており、乗車側だけドアが開いていたが、男性は、降車側のドアも開けてほしいと言ってきたという。

   車掌は、男性の申し出を断り、通報装置の使い方を説明した。男性には理解してもらったと判断し、この説明でボタンを押すのを止めたため、警察には通報しなかったという。

   この騒ぎで、急行列車は、1分20秒遅れで名古屋駅を出発した。他の列車に影響はなかったという。広報部では、「ボタンは、急病の方がいらっしゃったときなど、車内で異常が発生したときに緊急用に押すものです。その使い方について、ご理解いただきたいと考えています」と話した。

   なお、当時イベントなどはなく、鉄道ファンも集まっていなかったという。電車の撮影のために通報装置のボタンを押すというは、珍しいのではないかとしている。

(J-CASTニュース編集部 野口博之)

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