高校生が「リケジョ」と呼ぶのは止めてほしいと訴えたというニュースが話題になったことから、北海道日高町内の西山牧場のオーナー・西山茂行さん(64)は2022年8月16日、牧場で育てている馬の名前を変えるとツイッターで明らかにした。
その馬は、2歳でメスの「ニシノリケジョ」で、セイウンスカイやニシノフラワーなどの名馬を輩出した西山牧場で競走馬としてのデビューを待っている。
「馬名で不愉快な思いをされたら、ニシノリケジョがかわいそう」
西山さんは8月16日、高校生4人が性差別の改善を訴える動画を制作し、「『リケジョ』って呼ぶのはやめてください」と訴えたという4日付ネットニュースを引用し、こうつぶやいた。
「2歳で『ニシノリケジョ』って言う馬がいるけど、変更したほうがいいのかな?」
そして、その1時間後に、次のようにツイッターで報告した。
「この馬がデビューした時に、リケジョと言う言葉に嫌悪感を持つ方が、この馬名で不愉快な思いをされたら、ニシノリケジョがかわいそうなので、馬名を変更します。 極力、いらぬマイナス要因は避けて通る主義なので、ご理解ください。父リーチザクラウン、母ツキミチャンの2歳牝馬。さて再び命名」
西山さんは、改名について、2歳のデビュー前なら一度だけ行うことができると説明した。
ネット上では、「せっかく命名されていたので残念」といった声も上がったが、「罪のない愛馬がいらぬ事で責められるのは可哀想」「名前は変わっても応援しますよ!」などとエールも相次いでいる。
新しい馬名は、「ニシノアンナ」を予定
西山牧場の東京事務所は8月16日、J-CASTニュースの取材に対し、馬名を変更することを認めた。
「ニシノリケジョという馬名は、今年2月か3月に、社員から募集して出された案の中から会議で決めました。今回は、オーナーから指示がありましたので、馬名の変更を決めました」
ニシノリケジョは馬名が決まったとき、日本中央競馬会(JRA)の分館にある公益財団法人ジャパン・スタッドブック・インターナショナルに、競走馬としての登録を申請して通っていたが、8月16日に馬名の変更届を出したことを明らかにした。
申請が通れば、新しい馬名は、「ニシノアンナ」を予定している。オーナーの西山さんからは、アンナという人名を取ったとの説明を受けたという。
(J-CASTニュース編集部 野口博之)
この馬がデビューした時に、リケジョと言う言葉に嫌悪感を持つ方が、この馬名で不愉快な思いをされたら、ニシノリケジョがかわいそうなので、馬名を変更します。
— 西山茂行 (@seiun0005) August 15, 2022
極力、いらぬマイナス要因は避けて通る主義なので、ご理解ください。
父リーチザクラウン、母ツキミチャンの2歳牝馬。
さて再び命名。 https://t.co/44CIzpRXJM pic.twitter.com/Cbv2Cgksh1