「同人から世界へ」街ぐるみでコスプレサミット開催 名古屋に集った情熱、コロナ禍に立ち向かう

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あらゆるコスプレ好きが集う場所でありたい

「コスプレにかける思いや趣味嗜好はそれぞれ違います。キャラクターに近づきたい人もいれば、撮影を楽しみたい人もいますし、コスプレを通じて友達を作りたい人、国際交流をしたい人、ステージに出たい人...どの部分に楽しみを見出すかは人それぞれで、コスプレ1つをとってもいろんな楽しみ方がります。
コスサミは多様なコスプレイヤーが集まっていろんな楽しみ方ができる場所にしたいと考えています」

   小栗さんは、国際交流に意欲的でないコスプレイヤーがいることについて「課題だとは考えていない」と話す。積極的に国際交流を持ちたい人には、イベントのボランティアなど交流を持てる機会を用意しているほか、チャンピオンシップや大須コスプレパレードなど海外の参加者が多いイベントもある。今回は5、60人の学生ボランティアが名古屋市公館で海外の代表コスプレイヤーたちのおもてなしを行った。館内で縁日を再現し、お祭り気分を楽しんでもらったという。

「国内においてコスプレはまだ同人の領域に近い。コスプレ好きな人だけで集まっている方が安心だし落ち着くという人が多いです。一方で、海外のコスプレイヤーはオープンマインドな傾向はあります。それぞれ違うのが当たり前のなかで、共通の『好き』をみつけだす。そのステップはガチです。
けれども大なり小なり『共通の好き』から交流を行っていくのは万国共通なのではないでしょうか」

   イベントを続けてきて20年。今回の開催を小栗さんは次のように振り返った。

「20周年である今年、メモリアルイヤーになんとか完全復活ができて良かったです。ぎりぎりなところを各所に協力してもらってようやく実現出来ました。
感無量です!やっぱりリアルイベントは楽しい。運営もみんなワクワクしています。参加者の顔を見ると楽しくなりました」

   しかしまだまだ課題は残る。イベントの運営は赤字で、常に財政難が付きまとう。コロナ禍のようなパンデミックで観光業などのスポンサーが撤退してしまうこともあった。小栗さんは「5~10年かけてイベント自体が仕組みの中で育っていくようにしたい」と意気込む。

   さらにコスプレに対しては今後、次のようなことに取り組んでいくと話した。

「多くのコスプレイヤーは作品が好きでその熱量をコスプレに捧げています。一人一人が版元に対して何かをするというのは現実的ではありません。コミュニティとして、こうしたファンの熱量を原作者に還元できる仕組みづくりに取り組んでいきます」

(J-CASTニュース編集部 瀧川響子)

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