韓国統一省「根拠のない無理な主張」
与正氏が公の場で演説したことが報じられるのは、今回が初めて。与正氏は一連の経緯を念頭に、
「経緯や状況上、全てがあまりにも明白に1か所を指すことになったので、われわれが目新しい物品を悪性ウイルス流入の媒介物に見なすのは当然」
だとした上で、韓国を「敵」と呼びながら次のように非難した。
「すでに、いろいろな対応案が検討されているが、対応もとても強力な報復性対応を加えなければならない。もし、敵がわが共和国にウイルスが流入しかねない危険な行為を引き続き行う場合、われわれはウイルスはもちろん、南朝鮮当局の連中も撲滅することで応えるであろう」
ただ、韓国からのビラが感染源だとする主張には懐疑的な声もある。朝鮮日報によると、韓国の統一省は
「新型コロナウイルスの流入経路に関連して根拠のない無理な主張を繰り返し、韓国側に対して失礼で脅迫的な発言をしたことに強い遺憾の意を表明する」
などとして与正氏の発言に反発。朝鮮日報系のケーブルテレビ「テレビ朝鮮」は、医師の
「可能性があまりにも低い。直接的な接触がなく、物体を介して感染した事例は証明が難しい」
との声を伝えている。
医学誌「ランセット・マイクローブ」20年5月号に掲載された香港大学の研究者による論文によると、新型コロナウイルスは印刷した紙やティッシュの上では3時間で死滅する。一方、木や布では死滅までに2日、ガラスや紙幣では4日、プラスチックやステンレスでは7日かかる。
(J-CASTニュース編集部 工藤博司)