立憲民主党の山岸一生衆議院議員が2022年8月8日、旧統一教会の関連団体が昨年度に東京都練馬区から支援を受けていたと公表した。
区はJ-CASTニュースの取材に事実関係を認め、4月までに制度設計を見直したと明かす。
「旧統一教会の『典型的な手口』です」
山岸氏は8日にブログとツイッターで、練馬区への聞き取りで判明したとして情報公開した。主な内容は次の通り。
旧統一教会の関連団体が昨年度、区が指定する環境美化活動団体に登録され、清掃用具の支援を受けていた。「後ろ盾」を得たこの団体は、区立施設にチラシを置くなどしたため、問題視した区が今年度の登録を見送った。
山岸氏は「これが、旧統一教会の『典型的な手口』です」と警鐘を鳴らす。
「『練馬区・地域の環境美化を行うグループ』という、"誰も反対しない、一見もっともな地域活動"を通じて、『練馬区役所』という公的機関につながりを得る。いったん『練馬区役所』という公的機関と接点ができたら、さも『練馬区役所』という公的機関・お役所の『お墨付き』があるかのように振る舞い、活動を宣伝」
さらには、団体の活動に自民党の政治家が参加した記録 があるとし、「練馬区の担当者も対応に苦慮されたでしょう。今年度の登録を見送った裏には、練馬区の担当者の的確な判断がありました」としている。
調査すると「旧統一教会の関連団体だと認識」
区の環境部美化啓発係は9日、J-CASTニュースの取材に、山岸氏の発信内容を認めた。昨年度に初めて登録したという。
問題に気づいた区は今年3月、団体の代表と面会して「支援できない」旨を伝えた。
「(この団体が)コンサートなどの活動をする際、『練馬区長に承認された美化活動団体です』とチラシに銘打ち、活動をあたかも区が支援しているような表現を始めたため、制度の趣旨に合わず調査をしました。すると、旧統一教会の関連団体だと認識したため、本年度の登録はお断りしました」
今年度から新たに登録要件を設けた。「特定の政治上の主義および宗教の教義を推進し、支持し、またはこれに反対することを主な目的としない団体であること」「(これらに該当する)団体の下部組織、関連組織ではないこと」などの項目がある。
元新聞記者の国会議員、山岸一生の、旧統一教会の独自取材についてお伝えします。
— 山岸一生 衆議院議員 立憲民主党 東京9区 (@isseiyamagishi) August 8, 2022
旧統一教会の関連団体が、昨年度、練馬区の「清掃ボランティア団体」として登録し、練馬区から清掃用具の支援を受けていたことが、山岸一生の練馬区への聴き取りで分かりました。