「公平な第三者による調査が必要であると考えます」と訴え
同学部の抗議文では、留年決定までの経緯についても触れられている。
それによると、男子学生が欠席した講義があった5月17日夕、学修管理システムに学生がアクセスしたのを確認している。そのうえで、欠席届について、「所定の手続きを取れないほど重篤であったとは認めがたいと考えています」と述べた。「したがって本件は、『コロナ欠席』が問題なのではなく、コロナ欠席であろうとなかろうと、欠席する場合の所定の手続きを踏まなかったことが問題」だとした。
また、講義への欠席が問題なのではなく、出欠状況や提出した課題の内容と評価から単位不認定としたと説明した。さらに、講義が教員16人による集団指導で運営されており、課題の評価などで特定の個人の意図的な行為が入り込む余地はなかったとしている。
一方、男子学生は8月6日、経緯説明サイトを立ち上げ、教養学部長の説明に反論した。
サイトに出した声明によると、学生が最初に講義を欠席した5月17日は、重篤な状態の中で前回講義のレポート課題を何とか提出し、意識がもうろうとして欠席届まで頭が回らなかったという。異議申し立て後の大幅な減点について、他の学生への評価が誤って入力されたためミスを修正したと大学がメディアに説明したとされるが、学生には1か月半も説明がないままで不信感を持ったと明かした。評価にあたっては、集団指導ではなく担当教員が単独で行っているのではないかと考えているとして、「これらの行為の詳細について、公平な第三者による調査が必要であると考えます」と訴えている。