文字列は物語に変換して覚える
記憶パートでは文字列を2字ずつに分け、それを単語に変換し、覚えやすくするための物語をつくる。この記憶法はそれぞれレターペア、ストーリー法と呼ばれる。
先の例を用いると「けは・えの」と分け、「ケバブに・えのきが」などとイメージを膨らませていく。Hさんによると、上級者は文字列の一部を単語に変換しないまま短期記憶で覚えるともいう。
Hさんは「決勝で自分が作ったストーリーはあまり派手なものではない」と控えつつ、最近耳にした完成例を、「『ケバブがあり、その表面になぜかえのきが生えている。それがセリに出されたんだけど、売れるわけないよね』みたいな感じです」と紹介した。
実行パートは「パズル上の3つのパーツだけを入れ替える」手法を用いて揃えていくとし、「他のパーツを考慮しなくてもいいので意外と簡単にできます」と熟練者のおもむきを見せた。
なお目隠しの有無で解法は大きく異なってくるという。難度の違いをこのように伝える。
「通常の解法は初学者が30分~1時間で習得できるのですが、目隠しの解法はルービックキューブに慣れた人が1週間~数か月かけて習得するので、目隠しのほうが難しいと言えるでしょう」