暴露系YouTuberで参議院議員の「ガーシー」こと東谷義和氏がインスタグラムで、男性YouTuberグループ「東海オンエア」のメンバー・てつやさんと女性YouTuberのきりたんぽさんの「キス動画」を暴露し、議論を呼んでいる件について、東谷氏が所属するNHK党の党首・立花孝志氏が2022年8月4日、YouTubeで見解を示した。
「答えは簡潔に、何もしません」
東谷氏は7月27日、「YouTuberたちへ オレにあまりかまうな かまわなければ攻撃されない わかるよな??」とのコメントを添え、インスタグラムのストーリーズで、てつやさんときりたんぽさんのキス動画を投稿した。過去の動画と見られるが、現在てつやさんは元AKB48のメンバー・峯岸みなみさんとの交際を明らかにしていることから、一部で批判の声があがっていた。
暴露を受け、 きりたんぽさんは8月2日に謝罪動画を公開。動画が撮影されたのは4年以上前のことだったとしつつも、暴露によって殺害予告などの嫌がらせを受けていることを告白した。突発性難聴を発症したことも明かし、動画投稿はしばらく休止するとしている。
一連の騒動を受け、立花氏は「きりたんぽさんをガーシーが暴露した件について」と題した動画で持論を展開した。立花氏によると、きりたんぽさんの活動休止発表を受け、NHK党にさまざまな意見が寄せられているという。
「ガーシーを推薦したのはなぜですか? YouTubeで人のプライベートを晒してお金を稼ぎ、23歳のきりたんぽさんの過去をわざわざ今晒して殺害予告まで彼女に届き、突発性難聴までのきっかけを作って、若い彼女の人生を潰している人を在籍させるんですか?」などとする意見のほか、「これでは応援する気がなくなってしまう」「どう責任を取るつもりか」とする声もあったという。
立花氏は「党としてどう責任を取るのか」とする質問に対しては「答えは簡潔に、何もしません」と断言した。その理由を「責任の取りようがありません」と説明し、被害に遭ったきりたんぽさん側から党や東谷氏に対して何らかの法的措置をとるなどした場合には「真摯に対応したい」とした。
一方で、本件については「よくわからない」と感想を漏らした。東谷さんの暴露によって体調を崩し、仕事をキャンセルするなどしているきりたんぽさんについて「『お大事にしてください』ということしか申し上げる立場にはありません」とした。
「知りたいとも思いません。YouTubeの世界って、こういうもんだと」
東谷氏による暴露の真意については「私自身、どういう意味を持ってきりたんぽさんがキスをしている動画を出したのかについては、正直わからないんですよね」という。さらに「もっというと、知りたいとも思いません。YouTubeの世界って、こういうもんだと私は思っています」との認識を示した。
東谷氏は国会議員であるとともにYouTuberでもあるとして、立花氏は「YouTuber同士でお互いを晒し合うというか貶し合うという、YouTuber同士の『プロレス』もあると聞いています」と説明。「私自身もYouTuberという肩書きを持っておりますので、そういうことをしていた時期もあります」と明かした。自身の経験上、YouTuber同士のやり合いには台本があったとしている。
立花氏は、今回のきりたんぽさんの体調不良は「事実だと思います」としつつ、東谷氏の行動には「これから政治的なこともやっていくので、YouTuberがプロレスを仕掛けてくるのを何か警告というか(そういった目的を持って)やっているのかもしれません」と類推した。
自身や東谷氏をはじめとするNHK党について「僕たちは少なくとも多数派ではないでしょう。そして常識的ではないでしょう。しかしながら、ガーシーが言っている通り、我々を応援してくれている有権者がいることもまた事実です」と述べ「我々の活動を全然わからずに批判されている方が多いというのも事実でしょう」と指摘した。
東谷氏の今回の暴露行為には「国会議員としてガーシーがきりたんぽさんに対してなぜ、YouTuberは芸能人でもない、公共の電波を使っているわけでもない、当然公人でもありません、だからそういうことをすることについて私も首を傾げることがあります」としつつ、「他にもうちの所属の国会議員、市議会議員、区議会議員、そして議員を目指している者に首を傾げることがありますが、NHK党は表現の自由とか各所属議員の言動についてはオール自由としています。私が最終的に取れる責任は全て取る。だからみんな好きにやってくれ、という政党です」と説明。「犯罪や違法行為でもなければ介入しようとしていません」との考えを示した。
立花氏は「失敗することもあるでしょうし、多くの人が許せないこともあるでしょう」「全ての人に理解してもらうことはできない」とも。その後改めて「こういう問題はどうしようもないです、僕としたら」「僕以外のYouTuberの人ってわざと炎上させるみたいなところもあるようなので、こういったものに1件1件まともに対応しているのも正直バカらしいというのが僕の気持ち」と話した。