「本気で怒っています」日本酒老舗、相次ぐ「不審クレーム」に注意喚起 返金詐欺?実情を聞く

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「人の善意につけ上がるようなことは止めてほしい」

  日の丸醸造のツイッター担当者は3日、J-CASTニュースの取材に対し、当該電話を受けたのは1日の出来事だと明かす。組合からは翌2日にメールが届いた。

  メールの内容を確認すると、全国各地の複数社から「クレーム的な怪しいと思われる」情報が寄せられたと周知している。同一とみられる茨城県の男性がツイートにあった理由で返金を求めるが、現物はなく、対応を断ると連絡がなくなるという。

  加えてメールには、案件の拡大につながる安易な対応をしないようにといった注意喚起と、情報提供の呼びかけが記されている。

  先のツイッター担当者によると、男性は推定20~30代で、同社には「酒瓶に黒い小さな異物が入っている」と主張した。返金を断った理由は商品の現物を確認できないためだ。

  ちなみに商品の出荷時には1瓶ずつ、内容物を目視で確認するなど商品管理に努めており、実際に異物が混入していたというクレームは過去5年まで遡ったとして1度もないという。

  同様の事案は10年以上前から見られるという。ただ食品業界の方が「確実に多いと思います」と私見を添える。過去3件はいずれも異なる相手だが、まずクレームから入り「最終的に返金を仄めかしてくる」。年齢や性別は幅広い。

  例えば数年前には、酒瓶を持った瞬間に底が抜けて床の絨毯が水浸しになったという話があった。これも後に組合から情報共有されたと担当者は話す。

  同社では被害の再発を防ぐよう、不審な電話に対するマニュアルを作成して教育を徹底しているという。業界内で伝わる情報のほか、電話番号の情報を共有する口コミサイトなども参照する。

  今回の事案を受けて、担当者は「人の善意につけ上がるようなことは止めてほしい」と改めて訴えた。投稿の反響には「沢山温かいコメントをいただきました。ありがとうございます」と感謝を表す。

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