「『秘密』に該当する情報は含まれていません」
防衛省報道室に5月下旬、取材を申し込むと、事実確認をする旨の返事があり、7月29日に回答があった。
陸自の教範管理については、15年に外部への流出が発覚し、翌年から(1)隊員ごとの教範の保有状況の一覧表の作成(2)隊員の保有する教範への氏名等の記入(3)教範の隊内販売を終了し、部隊が保有する教範の貸与制に移行――と管理体制の強化を図ったという。
陸自では15年に、元東部方面総監が在日ロシア大使館の元駐在武官に教範を漏洩する問題が明るみとなった。
報道室担当者は「現在、出品が確認されている陸上自衛隊の教範に類似するものについては、仮にそれらが陸上自衛隊の教範であれば、現行の管理体制が確立する前に流出したものと推定されますが、いずれも『秘密』に該当する情報は含まれていません」との見解を示す一方、
「いずれにせよ、引き続き教範の適切な管理について隊員への指導を徹底するとともに、現行の管理体制確立以前に退職した元自衛官等がいまだ教範類を保有していることが想定されることから、OB団体等を通じ、元自衛官等に対し、教範の回収等を呼びかけてまいります」
としている。