阪神は「ベンチワークで落とした」 ヤクルト村上に3連続被弾...敬遠せず玉砕の矢野采配に疑問

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「2ボールの時点で申告敬遠を指示するべきだった」

   一方で、阪神にとってはあまりに痛すぎる一敗だ。逆転優勝に向け、後半戦最初のカードとなった首位攻防戦。ヤクルトの首位独走を阻止するためにも、同一カード3連勝を飾るのは絶対条件だった。春先に大きくつまずき借金16までふくらんだが、前半戦で完済。後半戦もこの勢いで1、2戦目は圧倒したが、3戦目に白星を目前にしながら村上一人にやられ、連勝が5で止まった。

   阪神・矢野燿大監督の采配にも疑問が残った。手の付けられない状態の村上に対し、延長11回2死一塁で2ボールから石井が痛恨の一発を浴びた。結果論になるが、村上の次の打者は途中出場の渡邉大樹。今季打率.067と抑えられる確率は高い。得点圏に走者を進めることになるが、2ボールになった時点で村上を四球で歩かせるのも選択肢だっただろう。

   スポーツ紙記者は、「真っ向勝負が悪いわけではない。すべての打席で村上を歩かせるわけにもいかないし、7回と9回の1発は仕方ない。でも延長11回の1発は絶対に防がなければいけなかった。1軍での経験が浅い石井を責めるのは酷です。2ボールの時点で申告敬遠を指示するべきだった。ベンチワークで落とした試合だと思います」と分析する。

   この1敗が今後の戦いにどう響くか。阪神は気持ちを切り替えて、勝ち続けるしかない。

(中町顕吾)

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