好きな作品選んで「オリジナル短編集」に 出版社の斬新サービスが人気...企画者が明かす「意外な反響」

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「いま、中心は20代〜30代の女性だと見ています」

   実際にポケットアンソロジーを開発した田畑書店は、2021年11月末に大阪・蔦屋書店梅田店の協力を得て、商品販売をスタートさせた。

   大槻氏は22年7月28日、J-CASTニュースの取材に対し「その後、2022年3月に都内を中心に数店舗で先行販売をして、手応えを得たので、4月以降、本格的に市場に出始めたところです」と、販売の経緯について話した。

   商品はどの世代に売れているのか。当初、大槻氏の想定では50代以上の年代を考えていたというが、商品を購入するファンが若い層に多いことに驚いたという。

   商品の「モノ」としての魅力やコレクター心をくすぐったことが、人気の理由ではないかとの見解を示した大槻氏。そのうえで、「いま、中心は20代〜30代の女性だと見ています。それと、『文豪とアルケミスト』のファンが食いついてくれたのが大きかったと思います」とも説明した。

   「文豪とアルケミスト」とは、16年からDMM GAMESで配信されているブラウザゲームで、20年4月からはアニメも放送されている。一番売れているのは太宰治だというが、「文アル」効果で徳田秋声「町の踊り場」や島田清次郎「若芽」も売れているという。

   商品が取り扱う作品の今後の展開については、大槻氏は「ポケットアンソロジーと連動した文芸誌『季刊アンソロジスト』の企画に合わせて、著作権のある作家、現代の作家の短篇を増やしていくつもりです。『季刊アンソロジスト』では、書下ろしの短篇小説を掲載していこうと思っており、今後はむしろそちらが主流になると思います」と述べている。

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