高橋洋一の霞ヶ関ウォッチ
コロナの感染症法上の分類を見直したらどうか 第7波で起きている問題

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   新型コロナウイルスの感染者が過去最高を更新している。政府は行動制限を行わない方針としているが、次の打つ手はあるのか。

  • 新型コロナウイルス感染症対策分科会の尾身茂会長
    新型コロナウイルス感染症対策分科会の尾身茂会長
  • 新型コロナウイルス感染症対策分科会の尾身茂会長

これまでの波での死亡率と重症化率

   これまで新規感染者数でみると、1~6波が来ており、今度は7波となる。これまでの波で、死亡率(=死亡者数/感染者数)、重症化率(=重症者数/感染者数)はどうだったのか。死亡率は、5.7%、1.0%、2.2%、1.6%、0.4%、0.2%。重症化率は、1波はデータがないが、2波以降、21.6%、24.5%、24.9%、12.5%、1.3%。

   厳密には素データでみるのはやや適切でないところもあるが、おおよその傾向はでている。波を経ると、感染力は強くなるものの死亡率や重症化率は低下する傾向のようだ。7波では、季節性インフルエンザとあまり変わらないと話す専門家もいる。

   世界の状況をみると、G7諸国では、日本での6波あたりが最大になっている。人口比で今の日本の新規感染者数の1.3~4倍程度であった。7波は日本を除くG7諸国では6波ほどではないので日本がG7で一番多いが、重症化率や死亡率を考慮すると、大騒ぎする必要はないだろう。

   今の状況で問題なのは、重症化はしないものの、感染と認定されると元気なのに仕事ができないことだ。筆者の知人でコロナ陽性になった人が少なくないが、本人は全くの無症状で体調に問題はなくても、職場で仕事を出来ないのが辛いという。子供の間では感染しても熱も出ないので、子供から家族が感染し、そのために仕事が出来ないという話もしばしば聞く。

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