三重県紀北町に夏の風物詩が帰ってきた。2022年7月23日、巨大燈籠を背に約3000発の花火を打ち上げる「きほく燈籠祭」が開催された。
ツイッターでは花火を撮影した写真に、1万5000件を超えるリツイート、11万3000件の「いいね」が寄せられる大きな反響を呼んでいる。
「三重の花火がえぐい たった7秒間の出来事」と
ツイッターユーザーのるうさんは、花火が上がる7秒間を1枚の写真に捉えた。写真と同時に撮影した動画では、まず空を覆うように複数の青い花火が咲く。青い花火が消えかかると同時に、ひときわ大きな色とりどりの花火が花開き、散っていった。
24日、「三重の花火がえぐい たった7秒間の出来事」というコメントともにツイッターで写真を紹介すると、「こんな花火見てみたい!!!」「三重行きたくなった」といった声が寄せられた。
取材に対しるうさんは、様々な色の小花が一斉に開く「彩色千輪菊」が圧巻だったと振り返る。久々の開催ということもあり、とても賑わっていたそうだ。
花火が撮影された「きほく燈籠祭」は、1928年に誕生した川開きのイベントだ。一時は予算不足などを理由に開催が中断されたものの、地元の若者たちが町おこしのために再開し、名物となった。
実行委員会「地元を盛り上げることができて嬉しいです」
紀北町燈籠祭実行委員会は取材に対し、「花火はカメラマンさんから『一生に一度は撮るべき花火』と言われるようになりました。地元を盛り上げることができて嬉しいです」と話す。夜8時から9時までの1時間に約3000発の花火を打ち上げた。
20年と21年は新型コロナウイルス感染症拡大の影響で開催を見送っていたため、3年ぶりの開催だった。今年のテーマは「みんなの地球?今こそ、みんなで考えませんか?」。新型コロナなどの世界共通の課題をそれぞれの立場から考えられる機会にするという狙いがある。
テーマに併せて制作したのは地球を模した巨大灯篭。高さ6.8メートル、幅5メートルの大きさで、電球を約300個使用した。開催の記憶が薄れていたことや感染症対策の導入によって、例年通りに準備が進まない場面もあったそうだ。苦労したのは巨大な地球を描くことで、図面をプロジェクターで投影して描いたという。
祭り当日は約1万8000人が花火や灯篭を見に来場した。実行委員会は、「来年もお会いできるよう頑張ります」と意気込んだ。
三重の花火がえぐい pic.twitter.com/VuNpv5T9ij
— るう (@lll_photo_) July 24, 2022