秋田県の地産ソーセージが、パッケージで思わず購入してしまうほど面白いとツイッターで話題になっている。
注目を集めたのは、ソーセージブランド「POLMEAT」から販売されているチーズ入りソーセージ「ハイチーズ」。パッケージには、「うマイケル」とガッツポーズで商品を勧める外国人が掲載されている。販売するIMI(秋田県大仙市)のタベルスキ・マイケル代表取締役だ。
「秋田在住 食べるの大好き タベルスキ・マイケル」と紹介される社長は、約20年前にポーランドから来日した。なぜ秋田で食肉加工品を製造するようになったのか、ダジャレまみれの商品を販売しているのか。J-CASTニュースは2022年7月25日、本人に取材した。
「日本で食品を作るためにこの名前で生まれたんだと思います」
日本人女性との結婚を機に、妻の故郷である秋田県大仙市に移住したマイケルさん。自らを「秋田県人」だと称し、流ちょうな日本語でこう話す。
「ポーランドには肉の加工食品がいっぱいあり、美味しくて毎日しこたま食べていました。しかし20年くらい前の日本は、肉の加工食品の種類が少なく、ソーセージはゴムみたいな味がして物足りなく感じていました。たまに美味しいものが食べたくて、良いものを購入するとぼったくりみたいな価格で。これはおかしいと感じました」
マイケルさんは「秋田県から、毎日食べられる値段で高品質な美味しいソーセージを届ける『ソーセージ革命』を起こす」と意気込み、国内メーカーなど2社を経験した後、2010年にIMIを設立。ソーセージ職人の大叔父から製造技術を受け継ぎ、本場の味を再現した。
「POLMEAT」は現在、秋田県内のほとんどのスーパーで取り扱われているほか、通販サイト「アマゾン」で購入できる。
「営業に行くと名前のことで『ふざけているのか』と言われることもありましたが、『タベルスキ』は本名です。一度会ったら一生忘れられない名前なので、ありがたいですね。 IMI設立前は別業界にいましたが、神に導かれたような気がします。日本で食品を作るためにこの名前で生まれたんだと思います。酒だったら『ノムスキ』だったんでしょうけども」
マイケルさんによれば、ポーランドでも「タベルスキ」は珍しい名字だという。東のベラルーシから移住してきた一族がルーツで、200人ほどしかいないという。