3年ぶりツアー「完走」 キャプテン卒業から読み解く「新生HKT48」

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   HKT48が2022年7月23日、4月に開幕したコンサートツアーの千秋楽公演を本拠地の福岡市で開いた。1期生の松岡菜摘さん(25)と2期生の神志那結衣さん(24)は8月末に卒業を控えており、2人にとっては最後のコンサートだ。

   松岡さんは16年7月から6年間にわたって「チームH」のキャプテンを務め、コンサートのあいさつなどグループを代表して発言することも多かった。この日は、秋にコンサートが行われることが発表され、自分が出演しないコンサートの告知映像を見た松岡さんは「なんか、さみしくなりましたね」。コンサートまでには、まもなく発表されるとみられる次期キャプテンによる体制が本格始動しているとみられ、松岡さんは、卒業後は「応援する側」としてグループを見守りたい考えだ。

  • HKT48のコンサートツアー千秋楽の最後は、ダブルアンコールで「HKT48ファミリー」。休演メンバーの名前や写真が入ったうちわやタオルを掲げてツアー完走を祝った
    HKT48のコンサートツアー千秋楽の最後は、ダブルアンコールで「HKT48ファミリー」。休演メンバーの名前や写真が入ったうちわやタオルを掲げてツアー完走を祝った
  • 1期生で披露した「Already」。左から下野由貴さん、松岡菜摘さん、本村碧唯さん
    1期生で披露した「Already」。左から下野由貴さん、松岡菜摘さん、本村碧唯さん
  • 卒業を控えた神志那結衣さんはセンター曲の「Buddy」を披露。左から同期の秋吉優花さん、神志那さん、坂口理子さん
    卒業を控えた神志那結衣さんはセンター曲の「Buddy」を披露。左から同期の秋吉優花さん、神志那さん、坂口理子さん
  • サプライズの「今 君を想う」は卒業セレモニーの様相に。多くのメンバーが涙を流した
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  • 1期生の松岡菜摘さん(左)と4期生の豊永阿紀さん(右)
    1期生の松岡菜摘さん(左)と4期生の豊永阿紀さん(右)
  • 新曲「ビーサンはなぜなくなるのか?」。コロナ感染で休演になった地頭江音々さんの代役として山下エミリーさん が出演した(写真右端)
    新曲「ビーサンはなぜなくなるのか?」。コロナ感染で休演になった地頭江音々さんの代役として山下エミリーさん が出演した(写真右端)
  • 加入したばかりの6期生も参加。最年長の最上奈那華 さんは、ソロ曲「悲しみの浄化装置」を初披露した
    加入したばかりの6期生も参加。最年長の最上奈那華 さんは、ソロ曲「悲しみの浄化装置」を初披露した
  • カップリング曲の「向日葵の水彩画」も初披露された
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  • 武田智加さんセンターの「74億分の1の君へ」
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  • 竹本くるみさんセンターの「黄昏のタンデム」
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  • HKT48のコンサートツアー千秋楽の最後は、ダブルアンコールで「HKT48ファミリー」。休演メンバーの名前や写真が入ったうちわやタオルを掲げてツアー完走を祝った
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  • 卒業を控えた神志那結衣さんはセンター曲の「Buddy」を披露。左から同期の秋吉優花さん、神志那さん、坂口理子さん
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  • 1期生の松岡菜摘さん(左)と4期生の豊永阿紀さん(右)
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  • 武田智加さんセンターの「74億分の1の君へ」
  • 竹本くるみさんセンターの「黄昏のタンデム」

他アーティストの楽曲をカバー、姉妹グループのゲスト出演コーナーも

   HKT48にとってツアーは19年以来3年ぶりで、神奈川、東京、愛知、熊本、大阪、福岡の6会場で計12公演が行われた。ツアータイトルは「Under the Spotlight」。他のアーディストの楽曲をカバーしたり、AKB48など全国各地の姉妹グループをゲストとして招いたりして、様々な出演者に「スポットライト」があたるように趣向を凝らした。熊本公演では6期生もお披露目された。

   福岡公演の中盤では、神志那さんはセンター曲「Buddy」を披露。「皆さんが私にとって、ずっと『Buddy』です!」と呼びかけ、ファンに感謝した。松岡さんは、本村碧唯さん(25)、下野由貴さん(24)の1期生3人で「Already」を歌い上げた。下野さんは涙が止まらなくなり、松岡さんは「由貴ちゃんが、(他の1期生が卒業して)この3人になってからこその末っ子を発揮しているのが、すごくかわいい」。本村さんに「だから、頼んだよ」と後を託した。

   終盤には、卒業する2人には秘密で練習したという「今 君を想う」がサプライズ披露され、送る側も送られる側も大粒の涙を流した。ダブルアンコールの「HKT48ファミリー」では、休演メンバーの名前や写真が入ったうちわやタオルを掲げてツアー「完走」を祝った。

   松岡さんは今回のツアーについて、「始まったなと思ったらあっという間だった」とする一方で、「改めてメンバーがステージに立って輝けるのはファンの皆さんがいるからだな、というのをすごく実感したツアーだった」。この日は、10月に千葉市、11月に福岡市で単独コンサートが開かれることが発表された。発表の映像を見て「自分がいないHKT48というのを、さっき実感しました」。「本当に最後にこうやって、楽しい思い出ができてよかった」と笑顔を見せた。

キャプテン指名の翌日に4期生がお披露目される

   松岡さんが「チームH」キャプテンに指名されたのは、16年夏のコンサートツアーの初日にあたる7月11日。翌7月12日の公演で4期生がお披露目された。松岡さんがキャプテンを務めた6年間は4期生の歴史でもある。今では4期生は主力メンバーの一角を占めており、新曲「ビーサンはなぜなくなるのか?」(6月22日発売)の「劇場版」と呼ばれるパッケージが象徴的だ。5人登場しているうち、センターの矢吹奈子さん(21)と田中美久さん(20)が3期生。運上弘菜さん(23)、豊永阿紀さん(22)、地頭江音々さん(21)の3人が4期生だ。

   16年夏のコンサートのサブタイトルは「HKTがAKB48グループを離脱?国民投票コンサート」だった。当時話題になっていた英国の欧州連合離脱(ブレグジット)をモチーフに、HKT48がAKB48グループから離脱すべきかを観客に問い、投票結果によって披露する楽曲が変わる、という趣向だ。

   かつてはAKB48の楽曲やイベントにHKT48など姉妹グループメンバーも参加していたが、コロナ禍や運営体制の変更でグループ間の往来が事実上途絶えた。図らずも事実上「離脱」した形で、10月と11月に行うコンサートも「単独」をうたう。グループ活動のあり方が大きく変わる中で、次期キャプテンの発信に注目が集まる局面だ。

(J-CASTニュース編集部 工藤博司)

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