ローソン「スト2」コラボが物議 ザンギエフ不在に「ロシア人だから?」指摘相次ぐ...制作側の説明は

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   ローソンが2022年7月12~25日まで実施している企画「ストリートファイターキャンペーン」が、作品のファンの間で物議を醸している。登場キャラクター「ザンギエフ」の起用が、国際情勢の影響で見送られたのではないか、と推測する声が相次いでいるのだ。

   同キャラはソビエト連邦代表として登場し、シリーズを追うごとに作中の時代設定が変わるとロシア出身となった。

  • 「ストリートファイターキャンペーン」公式サイトより
    「ストリートファイターキャンペーン」公式サイトより
  • 「ストリートファイターキャンペーン」公式サイトより
    「ストリートファイターキャンペーン」公式サイトより
  • 「ストリートファイターキャンペーン」公式サイトより
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「ザンギエフがロシア人だからなのか?」

   カプコンが手がける対戦型格闘ゲーム「ストリートファイター」は1987年の第1作発売から35周年を迎え、多数のコラボイベントなどを実施している。

   ローソンのキャンペーンでは、対象カップ麺を2点購入すると、「ストリートファイター2」のオリジナルステッカーが1枚手に入る。ゲームを再現したステッカーの上部は対戦画面、下部は対戦結果が描かれている。敗者は原作同様に傷だらけの様態だ。

   絵柄は全6種。キャラの組み合わせは、リュウVSケン、春麗VSダルシム、エドモンド本田VSブランカ、マイク・バイソンVSバルログ、サガットVSベガ、そしてガイルVSガイルとなっている。

   公式ツイッターが6日にキャンペーンを告知すると、ファンらの間では登場する全12キャラのうち「ザンギエフ」だけが起用されず、代わりを務めるように同一キャラが対戦する構図があると波紋を呼んだ。

   ほかにも「引用ツイートキャンペーン」が発表されたが、景品のQUOカードにザンギエフの姿はない。先の11キャラに「スーパーストリートファイター2」の「キャミィ」が加わった集合絵が採用されている。

   巨漢のプロレスラー・ザンギエフは最新作にも登場するなど一定の人気を誇るため、ツイッターでは、「ザンギエフが居ない......」「ザンギエフ好きとしては悲しい...」「ただただ、ショック」と悲しむ反応も出ている。

   また不在の理由については「ザンギエフがロシア人だからなのか?」などと、ロシアのウクライナ侵攻と何らかの因果関係があるのではないか、と推測する声が相次いでいる。

ローソンとカプコンに聞くと...

   ザンギエフの起用を見送ったのは、実際、どのような意図があるのか。あるいは同一キャラを対戦させることに意味があったのだろうか。

   ローソンに制作意図を取材すると、広報は7月7日、「権利元様より提示されたキャラクターの起用、構図にてキャンペーンを実施しています」とJ-CASTニュースに答えた。

   ネット上の反響については、「貴重なご意見として受け止め、今後の良いキャンペーン作りに活かしてまいります」と述べる。

   回答をふまえて、カプコンにも同様の取材を行なった。するとライセンス部門担当者は8日、経緯を次のように説明した。

「特に意図や強い意向はなく、『ストリートファイター』シリーズの素材はすべて提供しており、当キャンペーンの趣旨に則して選定いただいております」

   2社の回答には齟齬が生じたことになる。改めてローソン広報に事情を聞くと13日、同社がカプコンからザンギエフを含む全ての素材を受け取った事実はなく、起用するキャラや構図などの選定もしていないと明かした。

   そのうえで、起用キャラや構図をローソンに提示したのは、広告代理店だと明かす。具体的な社名は、レッグス(東京都港区)だという。

   企画をめぐっては、引用ツイートキャンペーンの中止が11日に発表されている。この理由についてローソン広報は、8日に銃殺された安倍晋三元首相の訃報に伴うものとし、「全てのTwitterリツイートキャンペーン・引用ツイートキャンペーンを中止しています」と説明した。

「最終的には弊社判断」代理店の意図は?

   起用キャラの構図を担当したというレッグス社にも同様の取材を行った。同社は取材の申し入れから1週間以上が経った22日、

「起用キャラクターや構図に関しては、3月中旬の企画段階においてカプコン様と協議した上で、最終的には弊社判断にて企画に落とし込み、今回の実施に至っております」

と経緯を説明した。ただし、制作意図については、「個別のご質問に関しましては、守秘義務もございますので回答は控えさせていただきます」と黙する。

   また、「今回頂いた内容は、貴重なご意見として承り、関係各所の皆様と共に今後のキャンペーン企画に活かしてまいります」と伝えた。

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