日本のパスポート、1年ぶり「世界最強」に ランキングから読み解く「平和度」との関係

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パスポートの強弱は「生活の質に直接影響し、状況によっては生死の問題にも」

   発表によると、「パスポートインデックス」上位10か国は「世界平和度指数」でも上位10か国に入っており、下位10か国についても同様。ロシアについては

「EU加盟国、オーストラリア、カナダ、日本、ニュージーランド、韓国、米国、英国で領空が閉鎖されているため、ロシア国民は、ハブになっているイスタンブールとドバイを除けば、事実上大半の先進国で旅行ができない状態」

だと指摘している。「ビザなし渡航」が可能な国の数は侵攻前と変わっていないが、領空閉鎖で国外渡航のハードルは大幅に上がっている。一方、ウクライナ人をめぐる状況は、次のように指摘している。

「ロシアのパスポート保持者に課された厳しい制限とは対照的に、今世紀最大の欧州難民危機となった事態に対応する緊急計画に基づき、侵攻で避難したウクライナ人には最長3年間EUで居住し働く権利が認められている。EUが最近、ウクライナにEU加盟候補国としての地位を与えるという画期的な発表を行ったため、ウクライナのパスポート保持者の渡航の自由度は、この数年でさらに増すとみられる」

   オックスフォード大学サイード・ビジネス・スクールでフェローを務めたスティーブン・クリムザック・マッシオン氏は発表に談話を寄せ、ランキングの意義を

「パスポートはこれまで以上に『名刺』の役割を果たし、どのパスポートを持ち、どこへ行くのかによって、どういった歓迎を受けるのか、どこへ行けるのか、そして現地に着いた時にどの程度安全かが変わってくる。これまで以上に、パスポートをA地点からB地点に行くための『単なる渡航種類』だと考えるのは間違いだ。パスポートの強弱は、持ち主の生活の質に直接影響し、状況によっては生死の問題にもなりかねない」

と説明している。

(J-CASTニュース編集部 工藤博司)

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