「3割自己負担が発生し、都道府県の入院調整もなくなる」
「入院勧告といった法律上の措置ではなく、普通の医療になりますので、医療費の3割は自己負担になります。都道府県が入院をコントロールしている広域調整もなくなりますので、個別に対処する必要が出てきます。救急現場では、入院の調整はあり、重病で入院はできますが、対応の幅が狭くなるということです」
ただ、5類にすれば、保健所の負担が疫学調査などに絞られて軽減され、一般の医療機関でどこでも治療を受けられるメリットはあるとした。
政府の松野博一官房長官は、13日の会見で、5類への変更について、「最大限の警戒局面にある現時点で、変更することは現実的ではない」と述べた。その理由として、「専門家からは、オミクロン株であっても、致死率や重症化率がインフルエンザよりも高く、さらなる変異の可能性もあると指摘されている」ことを挙げている。
同省の結核感染症課でも、同様な考え方を示したうえで、次のような見通しを取材に話した。
「変異株には、ワクチンがどれだけ効くのかも分からず、重症化リスクも依然として残っています。危険性が高くないのが5類と位置付けられており、難しいとは断言できませんが、慎重に検討する必要があります。現段階で見直す場をつくる予定はなく、それがいつになるかも分かりませんが、可能性があるとすると5類だと考えています」
(J-CASTニュース編集部 野口博之)