フィギュアスケートの羽生結弦選手(ANA、27)が2022年7月19日に都内ホテルで会見を行いプロに転向することを表明した。今後は競技の第一線から退きプロスケーターとしてさらなる高みを目指していく。
「羽生が歩む道は男子シングルの歴史だった」
14年ソチ五輪、18年平昌五輪で金メダルを獲得し五輪連覇を達成した羽生選手。世界的スケーターとして中国、韓国にも多くのファンを持つ。羽生選手のプロ転向のニュースは中国、韓国メディアがそれぞれ速報で伝え注目度の高さを示した。
韓国通信社「聯合ニュース」(WEB版)は会見直後に記事を配信。「フィギュアキング羽生、引退宣言『プロ転向...クワッドアクセル(4回転半ジャンプ)挑戦続ける』」とのタイトルで特集記事を組んだ。
記事では、羽生選手は独歩的な技量と演技力を持つ世界最高のフィギュア選手だったと評し、「羽生選手が歩む道はフィギュアスケート男子シングルの歴史だった」と常に挑戦し続けたフィギュア人生を称賛した。
また、11年の東日本大震災で羽生選手が避難生活を送ったことに触れ、大変な時期を経験して世界最高の選手になったと指摘。そして羽生選手は挑戦することを恐れなかったのでより多くの愛と応援を受けたとした。
「フィギュアスケートの伝説がプロに転向」
韓国日報(WEB版)は男子フィギュアスケート史上最高選手と最大級の評価を与え、北京冬季五輪では不可能の領域とされるクワッドアクセル(4回転半ジャンプ)に挑戦するなど他の選手と差別化された姿を披露して多くのファンの愛を受けたと報じた。
中国メディア「新浪体育」(WEB版)は羽生選手に関する複数の記事を公開。いずれも羽生選手の過去の功績を称えるもので、「フィギュアスケートの伝説がプロスケーターに転向」「フィギュアスケートの歴史に記念碑を築いた」などと伝えた。
中国ポータルサイト「捜狐」は、14年に行われたグランプリシリーズ中国大会の公式練習で羽生選手が中国代表のエン・カン選手と正面衝突して額と顎を負傷するも試合を棄権することなく2位に入ったことを振り返り、羽生選手のスポーツマンシップを称賛した。
また、記事では北京冬季五輪の舞台でクワッドアクセルに挑戦し続け、スポーツ界の歴史にひとつの物語を残したと評し、「何年にもわたる競技交流の中で、羽生は中国のフィギュアスケート選手とも友情を築いた」と言及した。
#フィギュアスケート 羽生結弦選手がプロ転向を表明。
— オリンピック (@gorin) July 19, 2022
ソチ2014、平昌2018で2大会連続で金メダルを獲得??
北京2022では4回転半ジャンプへの挑戦??
美しい演技は、多くの人々の心に刻まれました?
これからの挑戦も楽しみです??#オリンピック pic.twitter.com/2xTKBR4nZB