回転寿司チェーン「スシロー」を運営するあきんどスシロー(大阪府吹田市)は2022年7月14日、一部店内で開催前のキャンペーン広告を誤って掲示していた問題について謝罪し、再発防止策などを公式サイト上で発表した。
発表によれば、誤って広告を掲示していた店舗は40店舗にのぼる。
「キャンペーン開始日から掲示することを前提としていた」
スシローは13日から「何杯飲んでも『生ビールジョッキ』半額キャンペーン」を実施している。通常価格528円(税込み)の生ビールジョッキを、半額の264円(同)で提供する。
ツイッターでは12日、誤って商品を注文してしまったと訴えるアカウントが、「フェアの開始日書いてないのに席に貼られてたら、今実施中と思うのが普通では」と苦言を呈している。店舗からは、キャンペーンは予告であり、現在は実施していないと説明されたという。
あきんどスシローは13日、本来のキャンペーン期間の開始前に、一部店舗で開始時期の記載のないキャンペーン告知を掲示していたと公式サイト上で謝罪した。14日には、「7月13日からの何杯飲んでも『生ビールジョッキ』半額キャンペーンに関するお詫びと再発防止策等のお知らせ」という続報を掲載した。
「お客さまに対しまして、大変なご迷惑をお掛けしましたこと、深くお詫び申し上げます。 今後、かかることが起きぬよう、社内におきまして原因の究明と再発防止策を検討した結果を下記の通りお知らせいたします」
発表によると、問題の原因は次の3点。
「(1) 当該告知物は、キャンペーン開始日から掲示することを前提としていたため、開始日を明記しておりませんでした
(2) 本部から指示のあった掲示のタイミングを対象店舗では遵守されておりませんでした
(3) その結果お客さまに誤解を与え、また、その際にご指摘いただいたにも関わらず、返金など適切な対応をしておりませんでした」
先月も「景品表示法違反」で話題に
再発防止策としては、広告物の作成について「キャンペーン対象商品における販売期間表示ルールの徹底」「広告物制作担当部署を含めた関連各部署におけるリスク判断も含めたチェック体制の再構築」を行うとした。店舗での掲示については、「店舗における掲示ルールの再徹底及び意識改善の実施」「ご指摘に対する事実確認の実施と真摯な対応の徹底」を挙げた。
誤った告知が行われていた店舗で対象商品を購入した客に対しては、一杯につき差額の264円を返金する。対応を希望する客は、購入店舗にレシートを持参し、スタッフに声をかけるよう呼び掛けている。なお、レーンで流していた予告用の告知物には開始時期を明記していたとしている。
あきんどスシローをめぐっては6月9日にも、いわゆる「おとり広告」を行ったとして消費者庁から景品表示法違反に伴う、再発防止を求める措置命令が出されている。