内川聖一はピンチのヤクルトで精神的支柱になれるか コロナ27人大量感染...1軍昇格でかかる期待

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   ヤクルトが、思わぬ試練に見舞われた。

   2022年7月9、10日の2日間で新型コロナウイルスの検査を実施した結果、高津臣吾監督、石井弘寿コーチ、大松尚逸コーチ、森岡良介コーチ、衣川篤史コーチ、佐藤真一コーチと首脳陣6人の感染が判明。さらに、山田哲人、中村悠平、塩見泰隆、青木宣親、長岡秀樹、内山壮真、高梨裕稔、清水昇、田口麗斗、大西広樹ら1軍の主力選手たちが大量感染していた。2軍の選手、スタッフも含めてチーム内で計27人が感染。9、10日の阪神戦(神宮)は2試合連続中止となったが、12日の中日戦(豊橋)から試合が開催される。戦力ダウンは免れない。

  • 2017年WBCに出場した内川聖一(写真:YUTAKA/アフロスポーツ)
    2017年WBCに出場した内川聖一(写真:YUTAKA/アフロスポーツ)
  • 2017年WBCに出場した内川聖一(写真:YUTAKA/アフロスポーツ)

野手陣は「ファームから上がってくる選手でやりくりするしかない」

「主力の野手陣で感染していないのは村上宗隆、オスナ、山崎晃大朗、坂口智隆のみ。ファームから上がってくる選手でやりくりするしかない。首位快走を支えてきた救援陣もセットアッパーの田口、清水、大西が不在の状況で戦わなければいけない。守護神・マクガフにつなぐ継投策で支障が出る恐れがある。先発陣が長いイニングを投げてもらわないと厳しい戦いになる」(スポーツ紙デスク)

   ここまでは順風満帆の戦いぶりだった。5月17日の阪神3連戦(神宮)から球団新記録の14カード連続勝ち越しを更新。交流戦は14勝4敗で優勝し、セ・リーグの他球団を一気に突き放した。5月は16勝7敗1分、6月は19勝4敗と圧倒的な強さで勝ち続けると、7月2日のDeNA戦(神宮)でサヨナラ勝ちを飾り、2リーグ分立後では史上最速の優勝マジック「53」が点灯。2位・巨人に13.0ゲーム差をつけて首位を独走している。

   個々の選手の状態が皆良いわけではない。山田、オスナは打撃不振で試行錯誤する時期が続き、ベテランの青木もスタメンを外れる機会が増えている。それでも勝ち続けられるのは4番・村上の存在と総合力の高さだろう。山田、青木とチームを引っ張る2人が戦列を離れるのはマイナス材料だが、経験豊富なベテランが1軍に昇格する。通算2182安打をマークしている内川聖一だ。

   ソフトバンクを20年オフに退団し、ヤクルト1年目の昨年は38試合出場で打率.208、0本塁打、2打点。今年は開幕からファーム暮らしだが、打撃の状態は悪くない。イースタンで45試合出場し、打率.333、3本塁打、25打点の好成績をマーク。ソフトバンクで主将として常勝軍団を築いた経験値は大きな財産になる。代打の切り札として期待されると共に、村上をサポートする精神的支柱としても頼れる存在になりそうだ。(中町顕吾)

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