立憲は「惨敗」も光明見えた? 泉代表「敗戦の弁」で連呼したフレーズ

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   2022年7月10日投開票の参院選では、32ある改選数1の「1人区」のうち28選挙区を自民党が制し、野党からすれば「4勝28敗」の惨敗となった。16年、19年は野党間で候補者調整し、全ての1人区で「野党統一候補」を擁立。それぞれ11議席、10議席を獲得したが、今回選挙協力したのは11選挙区にとどまった。

   立憲民主党の泉健太代表は、東京・永田町の党施設に設けられた開票センターから各社の特番に中継で出演。21年秋の衆院選以降「右の野党と左の野党」の対立が顕在化し、候補者調整が困難になったことを説明。立憲としての政策をぶれることなく訴えることができたとして「ひとつの大きな進歩」だとした。

  • 報道各社の特番に出演する立憲民主党の泉健太代表
    報道各社の特番に出演する立憲民主党の泉健太代表
  • 立憲民主党の泉健太代表は、開票センターから12の特番に出演した。写真はNHKに出演する様子
    立憲民主党の泉健太代表は、開票センターから12の特番に出演した。写真はNHKに出演する様子
  • 報道各社の特番に出演する立憲民主党の泉健太代表
  • 立憲民主党の泉健太代表は、開票センターから12の特番に出演した。写真はNHKに出演する様子

12番組中7番組で「右の野党と左の野党」「右の野党、左の野党」

   泉氏が出演した12番組のうち、実に7番組で「右の野党と左の野党」「右の野党、左の野党」といった表現が登場した。TBSラジオの番組では、司会の荻上チキ氏が、

「今の選挙制度では、選挙の前から野党は野党でまとまって政策集を出して候補者も立てて...という長期の考え方も必要になるが、常にドタバタしているという印象が、先の衆院選以上にある」

などと指摘し、泉氏は「ドタバタ」という表現に反論した。

「ある意味今回の参院選では、その意味ではドタバタせずに済んだと思っていて、それは他党に無理な協力の呼びかけをしなかった、というところがある」

   その上で次のように話し、野党をひとつにまとめるのは困難で、立憲としての政策を一貫して訴えることができたことを「大きな進歩」だとした。

「今、右の野党、左の野党、両方が存在しているという中で、それを両立させるのは、きわめて難しい状況。立憲民主党が、まず政策の軸をしっかりと示す。生活者目線である、ということを含めて、今回そこをぶれることなく、訴えることができたのは、私は、ひとつの大きな進歩だと思っている」

「『じゃあ、ああしましょう、こうしましょう』と政策をぶれさせるのではなくて」

   泉氏は、他党との協力を理由に政策を曲げるべきではないとも主張。野党間で「共通政策」を掲げる際のハードルになる可能性もある。文化放送の番組では、次のように述べた。

「われわれ立憲民主党からすれば、いわゆる右の野党、左の野党がいる中で、ある意味ど真ん中の場所にはいる。そういう中で、私たちも、また私たちで考える立憲民主党の政策の軸があるので、私たちから右に行ったり左に行ったりという、その都度、何か政策を変えるということは、私は望ましくないと思っている」

   ニコニコ生放送でも、

「立憲民主党自身がどこかの党に『じゃあ、ああしましょう、こうしましょう』と政策をぶれさせるのではなくて、立憲民主党自身がまず、もう1回立ち位置を明確にする」

などと話した。

   テレビ出演終了後の記者会見でも、

「右の野党、左の野党、それぞれが野党の中で対決姿勢を見せるという中で、なかなかひとつにまとまる姿というものを構築できない環境が続いていた」

などと指摘。それでも立憲としては3月に他党に対して候補者調整の呼びかけをしたことを挙げて、

「限定的とはいえ各野党の皆様には協力をしていただき、また、温かいご支援をいただきました。そういったことができた地域において大変感謝をしたいと思う。一方で、その構造でも、なお勝ちきれないという環境があったということも重く受け止めて、今後を考えていきたい」

と話した。

(J-CASTニュース編集部 工藤博司)

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