お笑いコンビ・爆笑問題の太田光さんは2022年7月10日、参院選の開票特番「選挙の日2022」(TBS系)にスペシャルキャスターとして出演した。
8日に安倍晋三元首相が死去したことを受け、冒頭では「僕も絶句するというか...」と神妙な面持ちで番組への思いを語った。昨年の衆院選特番でみられた、政治家をまくしたてるような「太田節」は影を潜め、視聴者からは「さすがに口数少ない」「今まで見た中で一番厳か」などの声が聞かれた。
「よし、明日からもう一回やってみようかと思ってくれれば...」
黒っぽいスーツに身を包んだ太田さんは冒頭、番組キャスターのホラン千秋さんと石井亮次さんとともに登場。安倍氏の死去直後ということもあり、ホランさんが安倍氏の家族や関係者に「おくやみ申し上げます」と言うと、3人そろって一礼した。
安倍氏の死去について、石井キャスターが「前代未聞の事態でしたね」と振ると、太田さんは神妙な面持ちで「僕も絶句するというか。我々みんなそうだったですけど、言葉を失って、この選挙特番もどういうことをすればいいんだろうと、わからないくらい衝撃でしたね」と振り返った。そして、太田さんは番組への思いをこう語った。
「暴力に屈しないということは、理屈では当然その通りだと思うんだけど、なかなかこれは僕も含めて、気持ちが起き上がらないとか、絶望的になっている人が多いと思うけれども...。今日は日曜日で投票日でしたけど、残酷なことだけど、明日からまた、社会の生活が、みんな会社に行って始まるわけですよね。それは待ったなしなんで。政治家のみなさんというのは、未来を語るのが仕事だと思うので。どうやって生きていこうかと思っている人たちが、日本の未来を語る言葉を聞いて、よし、明日からもう一回やってみようかと思ってくれれば、この番組はいいんじゃないかと思います」
太田さんは21年10月の衆院選特番「選挙の日2021」で、落選した自民党・甘利明氏に「ご愁傷様でした」などと発言。れいわ新選組代表・山本太郎氏や自民党元幹事長・二階俊博氏とは「舌戦」を繰り広げた。こうした背景から、22年6月に2年連続の選挙特番起用が決まった際は、賛否の声が相次いでいた。
番組冒頭では、前回のような「太田節」を見せなかった太田さんに、ネット上では「太田光先輩もさすがに口数少ない」「今まで見た中で一番厳か」「いつになく神妙」などの声が相次いだ。
石井キャスターから「端的に質問して」の指摘も
太田さんはその後、東京選挙区から出馬した立憲民主党・蓮舫さんと対談した。
左下に「制限時間」のテロップが出る中、太田さんは「さっき蓮舫さんが、立憲民主党の声が国民に届いていないとおっしゃっていたんですけれど、実は届いたうえで支持がどんどん下がってるんじゃないかっていう気がするんだけど、どうでしょうかねえ」と質問。蓮舫さんは「言わせたいことはわかるんですけど...」と言うと、太田さんは「言わせたいことなんかないけどね」と返し、ややぴりついた雰囲気になった。
その後、立憲民主党のコロナ対応や前身の民主党時代の原発事故対応について質問を投げかけた太田さんだったが、あえなく時間切れ。石井キャスターが「太田さん、いいんですよ。いいんですけれども、端的に質問して、ポンポンといきましょう」というと、太田さんは「申し訳ない」と反省していた。