全国的に真夏日が続く中、「暑さ」対策として日傘に大きな注目が集まっている。ツイッターでは日傘の「色」の組み合わせによって遮熱効果が異なるとする投稿が話題になっているが、実際はどうなのか。
J-CASTニュースは2022年7月4日、熱中症対策に有効な日傘を日本洋傘振興協議会に取材した。
色によって日傘の効果は違う?
近年、熱中症対策の観点から日傘に大きな注目が集まっている。環境省は、熱中症の危険度を判断する「暑さ指数(WBGT)」の低減効果が高くなるとして、2019年から日傘の活用を推進している。同省が九都県市と連携したイベントでは、日傘を持つと日向にいる時と比べてWGBTが1~3度ほど低くなったとしている。
ツイッターでは6月下旬ごろから、真夏日には日傘は外側が明るい色、内側は暗い色が好ましいと話題になっている。外側の明るい色が外光をはじき、内側の暗色が熱を吸収することで、涼しく感じられるのだという。季節や天候、理想とする見た目によって色の最適な組み合わせは異なるとも付言している。
日傘の色によって、遮熱・遮光効果に違いはあるのか。取材に対し、日本洋傘振興協議会は「『色と光、熱の性質』からすると投稿の説明内容は間違ってはいません」と述べる。
黒系の色は光や熱を吸収するため、日傘の生地そのものが熱を含む状態になる。シルバー系の色は、光を反射するために生地そのものは暑くなりにくいが、明るくまぶしく感じられるという。協会は、利用者自身が日傘に何を求めるか考えて選んでほしいと呼び掛ける。
「頭上からの太陽光の直射を遮る(日陰になる)だけで日傘の効果は十分ありますし、傘の色や素材から感じられる『涼感』も日傘の効能です。利用される方の服装との調和などもあると思いますので、お好みで選んでいただければよいと思います」