接着剤が乾燥して劣化が進み、その能力が落ちていた?
ばいきんまん像は、ベンチに約5センチの鉄のアンカーボルトが突き出ており、そこに差し込む形で取り付けられていた。壊されて発見されたときは、固定金具のアンカーから外され、その横に置かれていたという。
アンパンマンやばいきんまんの生みの親の漫画家やなせたかしさん(故人)の出身地である高知県内には、シリーズのキャラの像があちこちに設置されている。
今回の像が壊されたのは初めてだそうだが、報道によると、県内では、別のばいきんまん像が過去に2回、角が折られる被害に遭っている。2009年に南国市内の像が壊されたほか、20年には高知市内の中央公園にある像が壊された。
高知市内には、キャラの像が合わせて18体あるが、ばいきんまん像だけがなぜかターゲットになっている。
中央公園の像は、角をくっつけるのに約10万円の費用がかかったといい、市では、今回も同程度の費用になる見通しだとした。今後は、接着剤や樹脂で像を固定して、持ち上げにくいように対策を取りたいとしている。
ばいきんまん像を設置した業者は7月7日、取材に次のように語った。
「接着剤を着けて鉄のアンカーにはめ込みましたが、半永久的ではなく、乾燥して劣化が進み、接着能力が落ちていたのではないかと考えています。子供の力では難しいですが、とても力持ちの大人なら、蹴飛ばすなどしてから、1人で持ち上げることも可能だと思います。像を設置した者として、ああやって壊すというのは、腹立たしいですね」
(J-CASTニュース編集部 野口博之)