巨人、新外国人左腕クロールがもたらす効果は? 理想はヤクルト防御率0.00投手

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   巨人が2022年7月5日のヤクルト戦(神宮)で4-1と快勝。だが、12.5ゲーム差とまだまだ首位を快走するヤクルトの背中は遠い。目下貯金2で3位・広島が2ゲーム差、4位・阪神が4ゲーム差に接近している。

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球宴前にチームに合流?

「もちろん巨人は逆転優勝を狙って戦い続けるが、このまま『2位死守』できるかが現実的な見方でしょう。広島は秋山翔吾の加入で攻守のプラスアルファは大きい。阪神も投手陣はリーグ屈指の安定感で、打線が爆発すれば白星を積み重ねられる。巨人は救援陣が疲弊しているのが気がかりです。先発陣も安定しているわけではない。勝負の夏場で投手陣がどこまで踏ん張れるかがポイントになるでしょう」(スポーツ紙デスク)

   巨人の救援防御率はリーグ5位の3.90。首位を快走していた4月にセットアッパーを務めていた鍬原拓也が5月以降は痛打を浴びる場面が目立ち、ビエイラ、デラロサも本来の状態に程遠くファーム暮らしだ。中川皓太も今年2月の春季キャンプ前に左胸付近を痛めて出遅れ、さらに腰痛を発症した影響で実戦復帰のメドが立っていない。守護神のドラフト1位右腕・大勢はリーグトップタイの24セーブと奮闘しているが、「勝利の方程式」を担う今村信貴、平内龍太は心許ない。

   そこで獲得に踏み切ったのが前パドレス傘下3Aエルパソのイアン・クロールだ。左腕から150キロを超える直球を軸にスライダー、縦に割れる緩いカーブ、チェンジアップ、シンカーと多彩な変化球を操る。13年にナショナルズでメジャーデビューし、タイガース、ブレーブス、エンゼルスなどでプレー。ブレーブス時代の16年には63試合に登板している。救援でメジャー通算243試合登板と実績は申し分ない。条件面で合意に達している模様で、球宴前にチームに合流する見込みだという。

   クロルが試合終盤のセットアッパーとして計算できれば、他の救援陣の負担も軽減できる。皮肉にも巨人からトレード移籍した田口麗斗が26試合登板で防御率0.00、15ホールド1セーブを挙げる大活躍でヤクルトのブルペン陣を支えている。クロルにも田口のような役割が求められる。

   「2位争い」から抜け出し、ヤクルトへの挑戦権を手に入れられるか――。(中町顕吾)

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