地下鉄、バスにコンビニも... サービス終了相次ぐフリーWi-Fiの「現在地」

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フリーWi-Fiの現状は?

   サービス終了が続くフリーWi-Fiの現状はどうなっているのか。J-CASTニュースは6月23日、全国で公衆無線LAN事業を手がけるエヌ・ティ・ティ・ブロードバンドプラットフォーム(NTTBP)の広報担当者に取材した。同社はサービスを終了した前出3社のフリーWi-Fiのプロバイダを担っている。

   NTTBPによると、国内で無料Wi-Fiが普及し始めたのは2011年~12年頃。スマートフォンの爆発的な普及に伴い、基地局が枯渇したソフトバンク、docomo、auの大手ケータイキャリア3社が、店舗などの光回線を用いたWi-Fiサービスを展開した。Wi-Fiは各キャリアのユーザーが無料で使うことができた。

   10年代半ばには、訪日外国人観光客向けの通信環境整備を目的に、国の助成金を活用した自治体などでの導入例が増加。コンビニや商業施設などでは、集客目的で整備されるケースも多かった。フリーWi-Fiのトラフィック(通信データ量)は年々伸び続け、19年10月には過去最高を記録した。

   しかし、19年末~20年のコロナ禍で、訪日外国人観光客の数が激減。煽りを受け、フリーWi-Fiのトラフィックも急減した。NTTBPの担当者は、県間移動を伴う旅行などに制限があった時期には、公園などトラフィックが急増したスポットもあったと話す。その一方で「コロナ禍でサービスの継続が困難になってしまったというオーナーさんも中にはいらっしゃいます」と説明する。

   また、キャリア3社のWi-Fiスポットも、基地局の整備や5Gの普及に伴い16年頃から徐々に数を減らしてきた。フリーWi-Fiを展開する事業者の中には、一つのアクセスポイントをキャリアと共用し、それぞれが費用を負担する「重畳モデル」を採用しているところもある。しかし、キャリアWi-Fiの撤退に伴い、費用対効果の観点からサービス終了を決めた事業者もあるという。

   全国のフリーWi-Fiのアクセスポイント数は、ピークだった20年の19万8000か所から、21年には15万7000か所へと減少。全国のセブンイレブンで使えた「7SPOT」が終了した影響も大きかった。

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