「違法行為は1つではなく、処分の内容は妥当だと考えている」
「第3者に防犯カメラの映像を見せるといった守秘義務違反のほか、カメラの映像を見て『捜査』の行動を取った個人情報保護条例違反や、私用のスマホを業務に使う市のセキュリティポリシーの内規違反もありました。これらを総括して、職務上の命令ではない規定外の行為をした地方公務員法第32条違反として処分しました」
司令補は、自らの行為が違反になることに少し気づいていたというが、そのことへの反省の弁はなかったという。市では、処分を伝える際に、異議申し立てができると説明したが、司令補が申し立てに動いているかは把握していないとした。
実は、司令補は、職員へのパワハラ行為があったとして、4月12日も市から10分の1の減給2か月の懲戒処分を受けている。21年12月に他部署のこの職員が自分の部下を注意したことが気に食わず、「生意気なんだよ。やるのか来いよ。表に出ろ」などと声を荒らげたという。
このパワハラ行為も今回の処分に影響があったかについて、消防総務課では、ゼロではないとしたものの、今回の行為がパワハラ処分前であったことも考慮したとしている。
これまでの司令補の勤務態度については、普通だったとし、これら2件以外の処分はないと説明した。
ネット上で司令補を擁護する声が多いことについて、消防総務課では、認識しているといい、電話やメールでも、同様な意見が一部で寄せられていると明かした。処分が重いことは認めたものの、「懲戒処分の指針に照らし合わせ、審査して決めました。違法行為が1つではないことが加味されており、処分の内容は妥当だったと考えています」と述べた。
いたずらの119番通報をした人物について、千葉県警の習志野署は7月1日、通報が相次いだ当時は捜査していたとしたものの、火災が起きた事実はなく、公衆電話上の指紋など証拠につながる情報がなかったため、現在は捜査をしていないと取材に答えた。
(J-CASTニュース編集部 野口博之)