「鶏レアチャーシュー」が原因?食中毒19人でラーメン店が営業停止に 厚労省も注意喚起する「生食」リスク

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   愛媛県松山市のラーメン店の客19人が、食中毒を発症した。発症者の便からは鶏が多く保有するカンピロバクター菌が検出された。この店では生に近い鶏肉をチャーシューで使用していた。

  • 厚労省のツイッターより
    厚労省のツイッターより
  • 店のSNSより
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メニュー一新へ

   ミシュラン、食べログラーメンアワード受賞店がプロデュースするというこの店では、鶏白湯ラーメンを看板商品とする。

   鶏のムネ肉を使用したチャーシューは、外側は白く火が通っていることがわかるものの、大部分は鮮やかなピンクだ。このチャーシューを使った「鶏丼」も販売する。店のウェブサイトでは「レアなチャーシューが苦手な方は炙りもできます」と案内している。

   松山市保健所生活衛生課は2022年7月1日、J-CASTニュースの取材に、一部始終を次のように話す。6月9日~20日に店を利用した15~50歳の19人が、下痢や腹痛、発熱を訴えた。うち16人は医療機関を受診し、現在は全員回復している。

   複数の客の便からはカンピロバクターが検出された。食中毒の原因となったメニューは、チャーシューである可能性が高いものの、鶏肉の取り扱いが不十分でほかの料理が汚染したとも考えられるため特定はできなかった。

   牛の生レバーなどと違い、鶏肉の調理に法的な規制はない。店には中心部まで十分に加熱したり二次汚染の防止を徹底したりするよう指導し、6月30日~7月2日まで営業停止処分とした。

   店は1日、SNSで「被害に遭われたお客様に、心よりお詫び申し上げるとともに、心よりお見舞い申し上げます」と謝罪し、リスクの高いメニューを一新するなどして再発防止に努めるとする。

2021年は700人超がカンピロバクター食中毒に

   厚生労働省によれば、21年のカンピロバクター食中毒の患者は764人を数えた。

   生または加熱が不十分な鶏料理は、カンピロバクター食中毒を引き起こしたり、手足の麻痺などを伴うギランバレー症候群の発症例(推定)があったりするとし、厚労省は次の4点を順守するよう呼びかけている。

(1)食肉を十分に加熱調理(中心部を75℃以上で1分間以上加熱)する
(2)食肉は他の食品と調理器具や容器を分けて処理や保存を行う
(3)食肉を取り扱った後は十分に手を洗ってから他の食品を取り扱う
(4)食肉に触れた調理器具等は使用後洗浄・殺菌を行う

   外食時も注意が必要だとして「お店で出されているから生でも安全ではありません」「よく加熱された鶏肉料理を選んで楽しい食事にしましょう」としている。

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